講談社漫画賞受賞コメント

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講談社漫画賞受賞コメント[編集]

受賞のことば[編集]

今生での受賞は無理だと思っていました。
早くて来世、いや再来世に獲れたらいいなぁと思っていました。
なので本当に驚いています。
担当さんも驚いています。
スタッフも驚いています。
読者も驚いています。
マガジン編集部の人も驚いています。
少年サンデー編集部の人も驚いています。
僕は三生分の運を使い果たしました。現世はもちろん、来世も再来世もいい事一つ無いでしょう。
それでもいいんです。
金箔をふりかけられたゴミ虫は、決して黄金虫にはなれない事を知っています。
それでもゴミ虫は幸せでした。
一瞬でも輝けたのですから。
本当にありがとうございました。

候補作一覧(作品名五十音順)[編集]

少年部門[編集]

  • 『怪物王女』 光永康則
  • 『ゴッドハンド輝』 山本航暉
  • さよなら絶望先生』 久米田康治
  • 『史上最強の弟子ケンイチ』 松江名俊
  • 『DEAR BOYS ACTⅡ』 八神ひろき

児童部門[編集]

  • 『ケシカスくん』 村瀬範行
  • 『地獄少女』 永遠幸/地獄少女プロジェクト
  • 『デルトラクエスト』 エミリー・ロッダ/にわのまこと
  • 『天使のフライパン』 小川悦司
  • 『ラブ・ベリッシュ!』 春田なな

少女部門[編集]

  • 『IS』六花チヨ
  • 『君に届け』 椎名軽穂
  • 『純愛特攻隊長!』 清野静流
  • 『BOYSエステ』 真崎総子

一般部門[編集]

  • 『おおきく振りかぶって』 ひぐちアサ
  • 『紅匂ふ』 大和和紀
  • 『新宿スワン』 和久井健
  • 『デトロイト・メタル・シティ』 若杉公徳
  • 『働きマン』 安野モヨコ

選評(選考委員五十音順)[編集]

軽部潤子[編集]

揉めました

本を全巻読み終えたとき、(これは難しい選考会になるのでは……)と思いました。
案の定、選考会が始まり、なかなか決定せず、後で考えましょうという部門も
ありました。 特に少年部門は冊数も多く(長く愛され連載している)作品にもパワーがあり、
どれを選べばいいのか混乱しました。


さよなら絶望先生』と『DEAR BOYS ACTⅡ』のダブル受賞で溜飲が下がりました。
実はできればこの2作品のどちらかが受賞してほしいと心の底で思っていたからです。
少女部門も『IS(アイエス)』と『君に届け』でスパッと決まらず、
取材力を感じる『IS』に軍配があがりました。個人的には『君に届け』は
大変楽しみな作品で今後の展開に期待を持っている作品です。


『おおきく振りかぶって』は昨年のノミネートから気になっていた作品だったので
嬉しかったです。
受賞者の皆様、本当におめでとうございます。


しげの秀一[編集]

選考を終えて

児童部門では『デルトラクエスト』と『天使のフライパン』の2作品を推しました。
結果的には『天使』の画力と安定した仕事ぶりが一歩リードという事です。


少年部門は最後まで難航でしたが『さよなら絶望先生』と『DEAR BOYS ACTⅡ』の
ダブル受賞という事に落ち着きました。個人的には『史上最強の弟子ケンイチ』が
好きでしたが……。
少女部門では『BOYS エステ』を強く推したのですが他の選考委員の方々の
支持を得られずに残念でした。もちろん『IS』はデリケートな
テーマに臆することなく挑んだ意欲作であり高い評価をしています。


一般部門ではすんなりと『おおきく振りかぶって』に決まりましたが、
個人的には『新宿スワン』に心揺さぶられるものを感じました。
2度目の選考会を終えてつくづく思うのですが、ノミネートされた作品達を
ふるい落とす作業の辛いこと辛いこと……ごめんなさいとしか言いようがないです。


寺沢大介[編集]

誠実な仕事を

各審査員によって好みもあり、それぞれ独自の審査基準に従って意見を
述べていくわけですが、僕が一番重く見るのは発行部数でも掲載雑誌でもなく、
細部に至るまで作家の目が行き届き、誠実な仕事がなされている作品で
あるかどうかです。
今回の受賞作は特にそういう面で感心させられる作品が多く、
評者にとっても嬉しい結果になりました。


『天使のフライパン』は作者の少年誌時代からの丁寧な仕事ぶりが好印象。
『DEAR BOYS ACTⅡ』は前作を通じてまだ受賞していないのが不思議なほどの
完成度の高さ。『さよなら絶望先生』はとにかく細部まで詰め込まれたギャグが
秀逸な大好きな作品です。


『IS』には作者の真摯な題材の掘り下げに感銘を受け、
『おおきく振りかぶって』はこれは最早当然の受賞というべきでしょう。


残念だったのが『君に届け』。胸の熱くなる、本当に素敵な作品。来年に期待です。


深見じゅん[編集]

受賞された皆様、本当におめでとうございます。


さよなら絶望先生』の洒脱で丁寧な絵と諧謔の利いた笑い。
『DEAR BOYS ACTⅡ』の面白さ。どちらも決められず、2作ともの受賞となりました。


『君に届け』も、本当に少女らしい爽やかさがあり、迷いに迷いました。


最終選考に残った作品は、どれも上質な楽しさを読み手に与えてくれました。
ハラハラして、ドキドキして、感動して、笑って。読み終えたとき
「どれが一番?」との問いは、とても辛く、答えに窮します。


個人的には『紅匂ふ』。精緻で、あでやかな祗園という世界を
味わい尽くせる名品だと思いました。


福本伸行[編集]

なるべく「ひとつ」と思いつつ……

今回も、多種多様な漫画に触れられ、有意義で楽しい漫画読みができた。
しかし、選考となると、話は別。みな、面白く、苦しんだ。


「児童部門」『デルトラクエスト』『ケシカスくん』も面白かったが、
丁寧で温かい仕事が評価され『天使のフライパン』に決定。


「少年部門」紛糾した。『さよなら絶望先生』『ゴッドハンド輝』
『DEAR BOYS ACTⅡ』この3つで悩んだが、バスケ漫画の草分けで、
実績も申し分ない『DEAR BOYS ACTⅡ』、マガジンの新風『さよなら絶望先生』の
2作が最終的に受賞。


「少女部門」『IS』に決定。2000人に1人、男と女の間の性。
そういう特別な話…のはずが、いつのまにか、全ての人間が、
じつはそれぞれ個別だと、気づかせてくれる傑作。


「一般部門」『おおきく振りかぶって』に、決定。でも、『新宿スワン』も、
素晴らしい。ヤクザの怖さの描き方、秀逸。面白かった。


藤本由香里[編集]

一般部門はほぼ満場一致で『おお振り』に決まった。大好きな作品で、
文句なし、順当な受賞だと思う。児童部門は『デルトラクエスト』を
推す声もあったが、「画面の安定感が抜群」と評価する声が高く
『天使のフライパン』に。『地獄少女』は決めゼリフや画面の鮮やかさは
魅力的だが、「地獄に落ちても相手を殺す」というのが道徳的にどうか……
との疑問が多かった。


昨年に引き続き激戦だったのは少年部門と少女部門。


少年部門では前作から引き続いての『DEAR BOYS ACTⅡ』の人気と実績に
応えたいとする声が強い一方、『さよなら絶望先生』のセンスと勢いへの評価も高く、
作風が全く違うことからダブルの受賞となった。


難しい題材を丁寧に描いた『IS』と、少女マンガの楽しさにあふれる
『君に届け』の評価は拮抗したが、『君に届け』はまだ3巻、
ということで最終的に『IS』の受賞が決まった。『君に届け』は、
来年以降に期待したい。


森川ジョージ[編集]

今年も疲れました

レベルの高い作品が出揃い、今年も審査員一同、頭を抱える場面の多い選考会と
なりました。一般部門はほぼ満場一致で、児童部門は丁寧で読み易いという理由で
受賞作が決まりましたが、少年・少女部門はもう大変でした。


審査員は奇数なのに何度多数決をとっても決まらず、
順位をつけなければならない作業の難しさを痛感しました。
審査員の顔ぶれが違えば、別の作品が受賞していたかもしれません。
それほど拮抗した微妙な判定でした。KOに至らなくても名勝負はあるという典型です。


近年は画力・構成力の質が高い巧者が目立つ傾向にありますが。
難航の原因はそこにあるとも思われ、なるべく人の意見に身をまかせようと
思っている自分としては困っています。下手でも勢いでKOしてくれる作品の
登場を望みます。


受賞作には心からおめでとうと。そして、候補作全てが楽しく読めました。
今後も雑誌と業界の牽引をよろしくお願いします。


久米田先生へのお祝いの声[編集]

授賞式とその二次会は2007年6月21日に行われました。

畑健二郎[編集]

(サンデーまんが家BACK STAGE Vol.135/2007年6月13日分より抜粋)
久米田康治師匠。講談社漫画賞受賞、おめでとうございます。
受賞コメントが爆笑でした。
今後の活躍も期待しています。
きっと声優にもチャレンジしてくれると信じています。
改蔵がノミネートされた時の事を思い出すと色々感慨深いです。
あの頃はバリバリアシスタントをしていて横で見てたので
なんとも懐かしいです。

椎名高志[編集]

(公式HP「完成原稿速報・ブログ版」2007年6月22分より)

(また、受賞決定直後の2007年5月10日分でも「久米田先生おめでとう」と述べられています)
講談社漫画賞授賞式に顔を出してきました。はにかむ久米田先生はステキでしたよ。
久米田先生のお祝いには他にも藤田和日郎・村枝賢一・河合克敏・皆川亮二・
たかしげ宙・七月鏡一などなどが駆けつけて・・・って、ほとんど同窓会。
あと先生の観劇仲間の高橋留美子先生や目白花子先生なんかも。


んで、久米田先生お祝いの二次会は・・・・・生前葬でした(笑)。
都内某所に祭壇が設けられ、『千の風になって』をBGMに、
しめやかな大爆笑のうちに執り行われました。本当におめでとうございます。
アニメも楽しみにしてますので安らかに眠 ってください。
それにしても久米田先生はたくさんの人に愛されてますね。
ワタシの葬式にはきっとあんなに人が集まりません。
誰かお願いですからワタシのお墓の前で泣いてください。
ワタシは風になんかなれずにそこにいます。


ちなみにワタシは昔、久米田先生にサインをねだったら亀頭先生を描かれて、
かなりガッカリしたことが(笑)。昨日女性ファンに糸色先生
描いてあげているところを目撃して抗議したところ、
「亀頭先生の方が価値がありますよ。もう二度と描かないですからね」
・・・絶望した。


瀬尾公治[編集]

(公式HP「瀬尾ダンディ事務所」のブログ2007年6月22日分より)
講談社漫画賞の受賞式に行ってきました。
少年部門では「さよなら絶望先生」の久米田先生が受賞されたんですが
すごかったのは久米田先生の2次会で行われた生前葬
本当に棺で入棺、喪主の挨拶、ご焼香、最後は出棺までありました。
先生とは少しだけ話せる時間があったんですが、緊張してしまって何を話したか
よく覚えていません(^^;
ちなみにこの写メはその時頂いた葬式饅頭です。


生前葬もほぼ滞りなく進行し、そろそろ終わりという頃になって
「はじめの一歩」の森川先生に挨拶していないことを思い出しました。
幸いすぐ近くにいらしたので「選考委員お疲れ様でした」とだけ言って帰ろうとしたら
「このあと麻雀やるんだけど来ないか?」と予想外の言葉が返ってきました。
「もう、しませんから。」の西本先生には
「行ける訳ねぇだろ!」って言ってやれと言われましたが、
昨年の麻雀大会でボロ負けしたままだったし、
「今回こそは!」という気持ちで参加することにしました。
メンバーは森川先生と「ゴットハンド輝」の山本先生、そして編集のS原サン。
休む事なく朝の5時半までぶっ続けで勝負!!
そして・・・・まぁ大方の予想通り今回も僕はボロクソに負けましたが
しかし何よりすごいのは森川先生が50時間近く寝ていないということです。
何から何まで真似できません(−−;
麻雀は僕が帰ったあとも10時半まで続いたそうです。


週刊少年マガジン2007年第31号巻末コメントより) 講談社漫画賞授賞式に行ってきました。
久米田先生は、いい人でした。


山本航暉[編集]

オフィシャルサイト「ヴァルハラ」での日記2007年6月22日分より)
昨日は講談社漫画賞のパーティーでした。
私もアシさんと天碕先生と出席。
いやあ…楽しかった〜。


青年部門で受賞した「おおきく振りかぶって」と
少年部門で受賞した「絶望先生」「Dear Boys」は
ともに大好きな作品です。
ひぐちアサ先生、久米田康治先生、八神ひろき先生、
本当におめでとうございます。


そして特筆すべきは2次会。
これは受賞された先生ごとにお店が違うのですが…
なんと久米田先生の2次会は…


生前葬!!


す、すごすぎる…。
しかも本格的。
バックミュージックは「千の風になって」。
もうこれだけでも笑えるのに
現少年マガジン編集長と現少年サンデー編集長の
「別れの辞」はホント、爆笑ものでした。


詳しくは西本先生が「もう、しませんから」に
描かれると思いますので語りませんが
とにかく楽しかったです。
私は生前葬にでるのはこれが初めてなのですが
こういうのもいいなあと思いました。
久米田先生、漫画賞受賞おめでとうございます。
また面白いマンガを読ませてくださいね。


井上麻里奈[編集]

(ブログ「マリナビ!」2007年6月22日分より)
そして夜は「さよなら絶望先生」の原作者さんでらっしゃる久米田康治先生が
講談社漫画賞を受賞されたという事で記念パーティーが行われました。
なのでキャスト一同でお邪魔して参った次第です。
もうね…
すんごかった。
その名も
生前葬
内容についてはあまり語れないのですが…(もったいない〜)
とにかく思考が凝らしてあって凄く楽しい会でした。
役者一同、圧倒されっぱなし(笑)
先生含めこんな面白い会をやろうと考えだした皆さんに
絶望した!!


森川ジョージ[編集]

週刊少年マガジン2007年第31号巻末コメントより)
初めて生前葬なるものに出席させていただきました。


西本英雄[編集]

『もう、しませんから』で生前葬レポートを執筆。
詳しくは同作単行本第6巻を参照。