かってに改蔵第10巻

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かってに改蔵第9巻かってに改蔵第11巻

かってに改蔵第10巻[編集]

著者
久米田康治
発行日
2001年1月15日初版第1刷発行
ISBN
4-09-125540-X
発行者
亀井修
発行所
株式会社 小学館
印刷所
図書印刷株式会社

表紙[編集]

表紙表
雪の降りしきる森に立つ彩園すず山田さん名取羽美の3人。
表紙裏
第10巻各話に登場するキーワードアイテム

上段左から、
第102話『ようこそ! おとなの時間へ』・幼年時代の名取羽美が見つけた「大人の階段」(絞首台)
第103話『青い体験』坪内地丹がプレイしていたゲーム「電車で金剛」付属の体験版ソフト
第104話『学校の七不思議?』・とらうま高校七不思議の1つ「勝改蔵達のクラスの古くてボロい机」
第105話『願いはひとつ黒い空』・伝説の七色の笹
中段左から、
第106話『知った空振り三振!!』・秘密結社「知ったかぶり会」の旗
第107話『スゲー自由!?』・一般的なまんが家のスケジュール
第108話『秘密情報員!?』勝改蔵名取翔太の秘密基地
第109話『ためしてガッデム!!』・「肝+αだめし」の1つ「腸だめし」に登場した「3日前のサバ」
下段左から、
第110話『神様が降りてきた、夏』・仏像「大きなお世話様」
第111話『そして友だち』・学習教材「夏休みの友」
第112話『酔い酔い酔いっとな!』・拳法「自分酔拳」の図

折り返し1[編集]

かってに改蔵 登場人物[編集]

藤子・F・不二雄の漫画およびそのアニメ作品であるドラえもんのパロディ。
ただし、「下っぱ型ロボット」以外は登場人物ではなく「ひみつ道具」となっている。それぞれの元ネタは以下の通り。

「自称「未来の方から来ました」下っぱ型ロボット」坪内地丹):主人公のドラえもん
22世紀の未来に製造された猫型ロボットで、副主人公である野比のび太のひ孫であるセワシに頼まれて、のび太を幸せにするために未来から野比家にやってきた。
腹部の「四次元ポケット」から様々な未来の「ひみつ道具」を取り出し、それがのび太を助けたり、逆に周囲にトラブルを巻き起こすこともある。
「下っぱ型ロボット」の「かじられた部分」とは、ドラえもんの製造当初に取り付けられていた耳が、ネズミ型ロボットにかじられて無くなったことが元ネタと思われる。
「未来の方から」という言い回しは、訪問販売などで消防署や水道局の職員を装ういわゆる「かたり商法」を思わせる(「消防署の方から来ました」など。)。
「ひみつ道具 どこでもダンボール」ドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」。行き先を告げた上で扉を開けることで、どこでも瞬時に移動することができる。
「ひみつ道具 パンチョ帽子」ドラえもんのひみつ道具「石ころぼうし」、及び日本プロ野球パシフィックリーグの元広報部長で野球解説者のパンチョ伊東。
「石ころぼうし」はかぶることでまるで路傍の石ころのごとく、誰からも認識されなくなる効果を持ち、これとパンチョ伊東の「カツラ疑惑」をかけたもの。
「木佐(山田さん)も突っ込まなくなる。」とは、2000年までフジテレビの番組『プロ野球ニュース』のキャスターであった木佐彩子アナウンサーと、パンチョ伊東が野球解説者として同番組で共演していたことによる。
「ひみつ道具 スモーリライト」ドラえもんのひみつ道具「スモールライト」。光を当てることでその物体を縮小することができる。「ぼくのまんが読んだら一回10円」と請求されている勝改蔵が読んでいる漫画は、小学館の児童雑誌でドラえもんも連載されていた「コロコロコミック」か。
「ひみつ道具 おすそわけバケツ」ドラえもんのひみつ道具「おすそわけガム」。あらかじめ分け合ってこのガムを噛むことで、分け合った他人の味わった味をおすそわけとして味わうことができる。

折り返し2[編集]

予告[編集]

「人生やりなおせ機という名の鉄の乙女」[編集]

鉄の乙女(アイアンメイデン)は、中世ヨーロッパにおける拷問具の1つで、中が空洞となった女性の人形の形状をしている。
前面が蓋状となっており、その裏面及び中の空洞には釘が植えられていて、人を中の空洞に押し込めて前面を閉めることで苦痛を与える。

「実家からオゲレツ大百科が(涙)」「オゲレツ斎様ありがとう」の巻[#g0590bd6][編集]

藤子・F・不二雄原作の漫画『キテレツ大百科』のパロディ。
主人公の木手英一が家の押入れから先祖であるキテレツ斎が残した発明書「奇天烈大百科」を見つけたことが、物語の始まりとなる。

カバー下[編集]

表紙[編集]

勝改蔵達の通うとらうま高校の学校案内。

  • 正式名称は「学校法人私立虎馬高等学校」で私立校であること
  • 昭和60年(1985年)に開校された、比較的歴史の新しい新設校であること
  • 校章が「二重丸で囲まれた白いブリーフ」であること(「白いブリーフ」は当該作品の頻出ネタ)
  • 男女その他共学であること(「その他」の性とは?)
  • 全校生徒数が562「体」であること(「体」は一般的には人型の物体を数える際の単位だが…)

などが明らかに。
その他、各案内の項目については以下の通り。

教育方針[#r89ad9ae][編集]

校訓は「うらみ」「つらみ」「ねたみ」の3つ。「うらみ」と「つらみ」は一般的には、「恨み辛み」と一くくりにして使われる言葉。

年間行事[#r89ad9ae][編集]

  • 5月 「全校割礼」の「割礼」とは、宗教上もしくは衛生上の理由から男児の性器の一部を切除する風習の一種。
  • 6月 「花嫁流し」とは、ジューンブライドを流すのでしょうか。
  • 8月 「臨海」ではなく「臨界」学校。原子力発電所での実習でしょうか。
  • 9月 単なる肝試しではない「フグ肝試し」。種類にもよるが、トラフグやマフグの肝臓には致死量の猛毒であるテトロドトキシンが含まれている。
  • 11月 「合唱」ではなく「合掌」コンクール。右横には血を流して倒れている坪内地丹に向かって生徒達が合掌する様子の写真がある。
  • 2月 「ねりけし感謝祭」。「ねりけし」こと練り消しゴムは久米田先生の作品における頻出アイテム。
  • 3月 単なる卒業式ではなく「アブダクト卒業式」。「アブダクト(abduct)」とは誘拐の意だが、特に「UFOや宇宙人に誘拐された」とする体験を指すこともある。 

クラブ活動[#r89ad9ae][編集]

  • 「園芸野球部」
  • 「書柔道部」
  • 「アニメ相撲部」
  • 「水陸両用部」

以上は、第7巻第75話『虎馬高校再編!!』において合併したクラブとして登場。

  • 「山田家」 山田さん一家が校内に住んでいることによる(第8巻第88話『目撃シャア!?』)。というか、なぜクラブ活動で紹介されているのでしょうか。
  • 「美食倶楽部」 原作・雁屋哲、作画・花咲アキラによる漫画『美味しんぼ』の登場人物である海原雄山が創立した会員制の料亭が元ネタか。
  • 「婦女子尾行部」 ストーカー活動をするのでしょうか。
  • 「絶望同好会」 後のさよなら絶望先生糸色望が高校時代に入部していた「ネガティ部」の原型か。
  • 「ひで部」 原作・武論尊、作画・原哲夫による漫画『北斗の拳』に登場し流行語にもなったセリフ「ひでぶ」のことか。

裏表紙[編集]

表紙の学校案内の続き。

進路状況[#r89ad9ae][編集]

「90%以上の生徒が毎年留年し、半永久的に同じ学年をくり返します。当校の特別措置により年はとらないので、問題ありません。」とは、当該作品が勝改蔵いわく「ぐるぐるまんが」であるため(第9巻第92話『そろそろ禁句』)。

それでも卒業できた場合の進路状況(平成元年度)[#r89ad9ae][編集]

なぜか、単行本の刊行から12年も前(1989年)の進路状況となっている。

  • 「とらうま大学」「しがらみ美術大学」 のちに第135話『春はキャラ変えの季節です』に登場する田中陽子の通う「しがらみ大学」の原型か。
  • 「日本タイツ大学」 「体育系」として有名な私立大学である日本体育大学(日体大)の捩りか。
  • 「米通信」 情報通信企業である株式会社通信の捩りか。
  • 「ネルフ」 ガイナックス制作のアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する特務機関「NERV」。
  • 「スタジオ一馬力」 スタジオジブリ所属の映画監督である宮崎駿の個人事務所「二馬力」のパロディ。
  • 「神羅カンパニー」 スクウェア(現スクウェアエニックス)制作のゲームソフト『ファイナルファンタジーⅦ』に登場する巨大企業「神羅電気動力」の略称。
  • 「アナハイム社」 『機動戦士ガンダム』シリーズに登場する巨大軍産複合企業「アナハイム・エレクトロニクス」。
  • 「ナミフクDMサービス」 星里もちる原作の漫画『りびんぐゲーム』の主人公である不破雷蔵の勤務先。
  • 「ネルガル重工」 アニメ『機動戦艦ナデシコ』に登場した巨大軍需企業。
  • 「あけぼの重工」 メディアファクトリー制作の特撮番組『鉄甲機ミカヅキ』に登場したロボット製造メーカー。
  • 「代々木アニメーション大学」 アニメ産業の人材を育成する学校「代々木アニメーション学院」のパロディ。ちなみに、東京工芸大学やデジタルハリウッド大学などでは、アニメを学ぶことのできる学部・学科がある。
  • 「湾岸署」 フジテレビ系の刑事ドラマ『踊る大捜査線』の舞台である警察署。
  • 「JR東長崎」 実在の東長崎駅は、JRではなく西武鉄道池袋線にある。
  • 「地下王国(単位ペリカ)」 福本伸行原作の漫画『賭博黙示録カイジ』に登場する大富豪・兵藤和尊が所有する巨大核シェルターで、ここでの通貨の単位が「ペリカ」。
  • 「渡会牧場」 ゆうきまさみ原作の漫画『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』の舞台となる北海道の牧場。
  • 「坂上市役所」 村枝賢一原作の漫画『機動公務員かもしか!』の舞台となる地方自治体。

制服[#r89ad9ae][編集]

女子はセーラー服(モデルは山田さん)。しかし、作中でとらうま高校の生徒がセーラー服を着用している描写はない...。
一方、男子の制服の紹介がなく、代わりに「下っぱスーツ」の夏服と冬服が紹介されている(モデルは坪内地丹)。ちなみに「下っぱスーツ」の夏服は第1巻第10話『二人の地丹!?』に登場しているが、デザインが異なる。
いずれのデザインも、おしゃれ先生こと美良野マリオによるもの。

入試情報[#r89ad9ae][編集]

募集人員は「若干名」。上記の進路状況の通りでは、欠員がほとんど出ないため、とらうま高校への入学は狭き門といえる。
入試科目は外国語「第三火星語」・社会「黒社会」・数学「ネズミ算」の3科目。
「第三火星語」は、第106話『知った空振り三振!!』名取羽美坪内地丹が使用していた言語(?)。
「黒社会」は、中国における日本の「裏社会」に相当する言葉。
「ねずみ算」は、ねずみの繁殖を例とした和算の一種。

P1[編集]

サンライズ制作のアニメ『重戦機エルガイム』に登場する可変A級ヘビーメタル「エルガイムMk-II」のパロディー。
頭部が坪内地丹の眼鏡になっている。

収録話[編集]

話ごとの詳しい小ネタは、各話のページを参照。

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