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ホワイトバンド(ほわいとばんど)

「ほっとけない世界のまずしさ」と言うフレーズのもと販売されている白いリストバンド風のシリコン製輪ゴム。腕に着けるのがポピュラー。

最初はイギリス、アイルランドで貧困撲滅を主な目的としたNPO団体の政治活動資金調達として世界に広まる。あくまで募金ではなく自国政府に働きかける政治活動=『アドボカシー活動』と呼ばれる、近年提唱されたばかりの新しい概念に基づく活動である。
つまり、最初から募金活動とは一線を期した活動としてスタートした。「世界の貧困問題は、もはや寄付では解決できない」という発想に基づくため、貧困に苦しむ人たちを直接に金銭などで支援する活動ではない。

当初からその理念も「リボンでもストラップでもボロ切れでも、何でも良いから白いモノを好きな方法で身につけることで、各国政府に貧困問題解決を優先課題にするように願う意志をみんなで示そう」「そして、その白いモノは300円のリストバンドとして買うことも出来る」というもの。

そして、日本では中田英寿や北島康介、乙武洋匡らのマネージメント会社であるサニーサイドアップが率先してこれを2005年夏に取り入れる。特にテレビCMは彼等のようなスポーツ・芸能関係の有名人が多数出演して1秒ごとに指を鳴らし「3秒に一人、貧困のせいで子供が死んでいる」と、静かに情念へ訴えるシンプルなつくりであった。

しかし、NPO法人ではない同社が主導する事業構造や使途趣旨が不明瞭な宣伝手法や、単価300円のうちの大半が募金と違って制作と流通に費やされる価格構造、直接支援でないため「売上は貧困層への物的・金銭的支援には使われない」という、日本で全く認知されていないアドボカシー活動の説明を大幅に省略してしまうほどのシンプルさが仇となり、「これは不当表示ではないか!?」との批判を受けはじめる。
更に、上述した「身につける白い物は何でも良い。だから別にバンドを買う必要はない」という理念を批判逃れの言い訳のように使う一方で、オークションなどでの転売は取り締まるなど説得力に欠ける後手後手の対応を続けた(イギリスなどの他国では販売当初から明記済み)。

こうした広報活動の致命的な失敗により「民衆の善意を利用した募金サギ」と 断罪され2ちゃんねる等の掲示板やブロガーたちを中心としたネットユーザーから集中砲火を浴び、加えて政府へ要求した肝心な具体案の内容にも「これらが実現しても貧困は根本から解決しないし、イギリスの国益になるだけでは?」などの疑問が投げかけられるなど、日本では悪印象だけが大きく広まる結果となってしまった。

参考①→●ホワイトバンド批判から考えるNGOのコミュニケーションギャップ
参考②→●本当は痛いホワイトバンド

参考文献:筑波君枝「こんな募金箱に寄付してはいけない」(青春新書)


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最終更新時間: 2009-06-08 (月) 06:41:01 (3781d)