アナタハン事件

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アナタハン事件(あなたはんじけん)[編集]

日本の闇の事件のひとつ。一言で表すなら、南海の孤島で巻き起こるセックス&バイオレンスな暗黒活劇、といったところか。『アナタハンの女王』や『アナタハン』というタイトルで映画や舞台演劇にもなっている。 詳細はこちらをご参照下さい→
サクッと知りたいなら、映画版を取り上げたラジオ音声をどうぞ⇒(8:15から。全18分)

太平洋戦争中の昭和19年、北マリアナ諸島サイパン島の近海にある太平洋の小島、アナタハン島に海軍兵と軍属ら31人(全員男)が漂着。そこには既に避難の遅れた一組の民間人の男女がいた(この2人は夫婦ではない)。
つまり、彼ら以外は無人の孤島で男32対女1という環境が生まれてしまったのである。

当初は協力して物資の乏しい劣悪な環境の中で共同生活を営んでいたが、次第に島で唯一の女性を奪い合って関係が険悪になりはじめ、更にジャングル奥地で偶然発見された米軍墜落機から拳銃などの武器が手に入ってしまったことで闘争と暴力がエスカレートし、とうとうお互いを殺し合うようになる。

その後米軍が終戦を知らせるが、みな信じぬまま緊張状態が続き、昭和25年に『あんな女がいるから争いが起きるんだ!殺そう!』と男たちが結託した為、女性が島を脱出。翌年に残った男たちも米軍に投降。
最終的に、この事件で11人の男が1人のオンナを巡って死亡した。

その後、事件後の報道は日本中に大きな反響を巻き起こし、欲望と闘争心にとり憑かれた人間心理の闇は、世間の好奇と誤解という新たな闇に呑み込まれていくこととなった。