キャッツ・アイ
キャッツ・アイ[編集]
北条司の漫画作品。1981年～1984年まで週刊少年ジャンプに連載され、大ヒットした。1983年から1985年まで日本テレビ系列でアニメ化され、他にも1988年にテレビドラマ化、1996年に小説化、1997年に実写映画化されるなどさまざまなメディアミックス作品が作られている。
2010年より『キャッツ・愛』のタイトルでリメイクされているが、北条司は原作に留まり、シナリオ・作画は別の作家によって行われている。
作品概要[編集]
予告状を送り絵を狙う怪盗キャッツアイと彼女らを捕まえることに執念を燃やす若い刑事内海俊夫との対立を縦軸に、キャッツアイのメンバーという正体を隠しながら交際を続ける来生瞳と俊夫のラブコメディを横軸に織り交ぜて描く怪盗ラブコメ作品。
当時の少年誌に少女雑誌のような流麗な絵柄やセクシーな女性像を導入したり、卓越して美しい夜の描写や繊細な人物心理描写などが美しく織り込まれており、後の怪盗系作品にも大きな影響を与えている。
歌手・杏里が歌ったアニメ版主題歌『CAT'S EYE』はオリコンシングルチャート1位を獲得、最終的には82万枚のセールスを記録するなど大ヒット、翌1984年春には第56回選抜高等学校野球大会の入場行進曲にも選出された（アニメ主題歌が入場行進曲になったのも初めてのことであった）。
あらすじ[編集]
美術品専門の怪盗キャッツ・アイ。犬鳴警察署の刑事・内海俊夫はそのキャッツ・アイを追う刑事だが、毎回まんまと出し抜かれ結局しっぽも捕まえられず上司に怒鳴られ、左遷の危機にもあった。そんな俊夫の恋人で、俊夫の勤務する署の前で喫茶店を営む来生瞳は、いつも俊夫の愚痴を聞いてあげている。俊夫の恋人の瞳、その姉・泪、その妹・愛の美人三姉妹が経営している喫茶店の名は、なんと「キャッツ・アイ」。彼女たち来生三姉妹こそ、キャッツアイの正体だった。俊敏な動きと明晰な頭脳、そしてハイテクを駆使してキャッツアイが狙う獲物はなぜかハインツというヨーロッパの画家の作品や遺物ばかり。そのハインツとキャッツアイとの間にはある接点があった…。
アニメ版[編集]
1983年7月から1985年7月にかけて、いずれも毎週月曜日の19時から19時30分の時間帯に日本テレビ系列で全2シリーズが放送された。
製作は東京ムービー新社(現・トムスエンタテインメント）。
- 第1期『キャッツアイ』は、1983年7月11日から1984年3月26日まで全36話が放送された。
- 第2期『キャッツアイ2nd season』は、1984年10月8日から1985年7月8日まで37話が放送された。
メインキャスト[編集]
| ~キャラクター | ~キャスト |
| 来生瞳 | 戸田恵子 |
| 来生泪 | 藤田淑子 |
| 来生愛 | 坂本千夏 |
| 内海俊夫 | 安原義人 |
| 課長 | 内海賢二 |
| 浅谷光子 | 榊原良子 |
| 永石定嗣 | 大木民夫 |
演出[編集]
オープニングとエンディングのアニメーションは、主人公の来生三姉妹がレオタード姿でエアロビをしているというもので、1980年代当時に月曜夜7時という時間に放映されたお色気たっぷりなアニメ映像は、当時の健全な青少年にとっては性的な刺激が強いものであった。
なおこのアニメーションでは動きにリアリティーを持たせるために、ダンサーが実際に踊る映像撮影し、その映像をもとに1コマずつトレースして輪郭を切り抜き、そこにホログラムを重ねた上でその下から柔らかい光を当てて撮影をするという当時のアナログアニメ製作技術の粋を集めた大変贅沢なつくりであった。
そのほかサブタイトル表示や毎回描き下ろしされるアイキャッチなど、現代のアニメ演出にも影響を与えている。
久米田康治との関連[編集]
さよなら絶望先生 作品内にて[編集]
怪盗キャッツアイが用いた予告状「キャッツカード」に関するネタと、上述のレオタードネタがみられる。
キャッツカードネタは、157話と204話に登場。157話では風浦可符香が糸色望にキャッツカードを投げつけているほか、204話でねぶみ小僧が出した予告状もキャッツカードを模したデザインであった。
一方レオタードネタは、107話と51話にて登場。107話では木津千里がキャッツアイのコスプレをして登場している。また51話では、ポロロッカした例として「キャッツアイからジャズダンスに入りました！」とネタにされている。
アニメ版さよなら絶望先生 作品内にて[編集]
原作107話がアニメ化された俗・第08話『スパイナツプリン/ほか』では、木津千里に加えて関内・マリア・太郎と小節あびるもレオタードを着たキャッツアイ姿で登場している。
かってに改蔵 作品内にて[編集]
第64話『ダイヤの6が出てこない!!』や第249話『オイラ岬の♪』に登場している。