クリスマス

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クリスマス[編集]

12月25日。
イエス・キリストの降誕(誕生)を祝うキリスト教の記念日・祭日。「神の子が人となって生まれて来た事」を祝うことが本質である。


なお、日本全国のほとんどのモテない男性が絶望感を味わう日でもある(後述)。

概要[編集]

欧米におけるクリスマス[編集]

新約聖書にはイエス・キリストの誕生日を特定する記述はないが、キリスト教においてクリスマスは「降誕(誕生)を記念する祭日」と位置づけられている。
12月25日は太陽暦の冬至日に近いことから、古代欧州の冬至祭がキリスト教に取り込まれたものではないかとされている。


現代社会では、クリスマスはキリスト教圏において主に家族と過ごす家族愛の日である。しかし、もともとは新年を祝う冬至祭であったことから、中世の欧州ではクリスマスは馬鹿騒ぎするイベントとして根付いていた。しかし長い年月をかけて静かにクリスマスを過ごすという習慣へと変化していった。
アメリカにおいては、日本と同じくクリスマスを賑やかに華やかに祝う風潮の時代は少なからず存在しており、20世紀半ばにはキリスト教系保守派を中心にクリスマスの世俗化を嘆く声があり、1965年にはクリスマスの本来の意味を説いたアニメ映画『A Charlie Brown Christmas』が制作されたことがある。21世紀に入っても、ローマ教皇は2005年と2011年の2回にわたってクリスマスの商業主義化に対する懸念を表明している。


なお、クリスマスツリーの習慣は中世ドイツで発生したもので、アダムとイヴの物語から導入されたもので、またクリスマスツリーに飾りつけやイルミネーションを施す風習は19世紀以降のアメリカ合衆国で始まったもの。また、サンタクロースは、キリスト教の聖人である奇蹟者である聖ニコラウスの伝説が、19世紀頃に児童向けの絵本からクリスマスに関連付けられたもので、貧しい娘にひそかに持参金をめぐんだという伝承が子供たちにプレゼントを配るという習慣に置き換わっている。

日本におけるクリスマス[編集]

日本にクリスマスの習慣がやってきたのは戦国時代、南蛮渡来の宣教師たちが日本人信徒を招いて降誕祭のミサを行ったものといわれている。しかし江戸時代になると徳川幕府がキリスト教を禁教として徹底的に弾圧したため、宗教的行事としてのクリスマスが広がることはなかった。
しかし、長崎の出島在住のオランダ人たちの手によって、表面的にクリスマスを祝うことができなかった代わりに、冬至に合わせて「オランダ冬至」として祝宴を開催していた。また、クリスマスとお正月が日程的に近いことから、日本の正月の祝いをまねて太陽暦の1月1日に、出島勤めの徳川幕府役人や通訳などの日本人を招いて西洋料理を振る舞う「阿蘭陀正月(オランダ正月)」というオランダ式の祝宴を催していた。これが長崎の人々に伝わり、やがては江戸の蘭学者たちの手によって年末のパーティとして模倣されるようになっていった。


20世紀に入ったころから、銀座明治屋などの輸入品を扱う商店によってクリスマス商戦が開始されるようになり、大正デモクラシーの和洋折衷嗜好もあいまって広く年末のお祭りとして広く認知されるようになった。なお、1926年(大正15年)12月25日に大正天皇が崩御したため、戦前の休日法における先帝祭の規定により偶然ではあるが12月25日が大正天皇祭として祝日化したこともあって、キリスト教国ではない日本にもクリスマスの習慣が広く普及したとされている。お祭りの中心は、当時流行だった喫茶店・カフェやレストランにおいてはクリスマス料理の献立が登場したり、サンタクロースが子供たちにお菓子やプレゼントをくれるイベントとしての認識であったが、昭和初期にはクリスマス・イヴをカップルが一緒に過ごす日とする文化ははじまっていた。


戦後になって大正天皇祭が廃止されて以降も、クリスマスは年中行事として日本に定着した。商業施設のクリスマスセール、洋菓子店のクリスマスケーキ、子供向けのプレゼント商戦、街中のクリスマスイルミネーション、若者向けの恋愛イベント(後述)などがメインとなっている。日程的には12月24日のクリスマス・イブが盛り上がりのピークとなっており、12月25日になると一転してお正月ムードになるという特性もある。
このように現代日本のクリスマスは、キリスト教の宗教行事としての色合いがほとんどみられないのが特徴である。キリストというよりは「サンタクロースの祭り」としての色合いが極めて強い。逆説的には、無意識に信仰する神道的な位置づけとして、サンタクロースが年末にやってきて人々に幸福をもたらす「招福神」として、八百万の神々のひとつとして組み込まれる形で受け入れられているのかもしれない。

性なる夜[編集]

上述のように、日本ではクリスマスは宗教的なものではなく、あくまで年中行事のひとつとして受け入れられている。クリスマスイヴに恋人たちが色恋で盛り上がるという習慣は戦前からも存在していたようだ。
1980年代に入るとバブル景気の過熱や恋愛至上主義的価値観が広く普及したこともあって「恋人と過ごす日」「エッチなことをする日」と言う認識が爆発的に広まった。バブル時代には、クリスマスを高級レストランや高級ホテルやリゾート地で過ごすことや、プレゼントにティファニーのオープンハートを渡すことなどが流行しており、赤坂プリンスホテルではクリスマスの宿泊予約も9月末には埋まるほどの人気、またティファニーには若年男性の長蛇の列が出来てオープンハートが品切れになって購入できなかった男性はその場に崩れ落ちたであったという。
この傾向は、平成時代になってから天皇誕生日が12月23日になったことも重なり休日感が高まったこともあって、バブル時代のような派手さこそなくなったものの、クリスマスイヴだけではなく12月23日を「イヴイヴ」と呼ぶなど恋愛的行事としては引き続き盛り上がる傾向が続いている。


このように恋人同士で過ごして当たり前の風潮が広がったこともあってか、モテない若年男性にとってクリスマスはバレンタインデーと並んですこぶる評判が悪いイベントである。年々派手さを増す乱痴気騒ぎっぷりに対して、男女を問わず独り身の若者は、友達同士で過ごすと言えば寂しいと思われ、家族で過ごすと言っても寂しいと思われ、一人で過ごすなんて言った日には哀れと同情され、仕事だと言えば強がりと拡大解釈されるという迫害ぶりであるため、モテない若年男性は「聖なる夜ではなく性なる夜」と悪態をつくことも。また、2ちゃんねるなどWeb界隈では毎年のように「クリスマス中止のお知らせ」などのブラックジョークがつくられて、ネット上の風物詩的ネタとして盛り上がっている。

久米田康治との関連[編集]

典型的な年中行事であることから、歴代の久米田作品においてもマンガのネタとして毎年、確実に取り上げられている。

行け!!南国アイスホッケー部作品内にて[編集]

毎年、三択老師という名物キャラクターが登場しては、クリスマスにかこつけいちゃつくカップルに制裁を加えていた。詳細は三択老師の項目を参照されたい。

かってに改蔵作品内にて[編集]

年中行事として毎年欠かさずネタにしている。
坪内地丹が「夏休みのうちにクリスマスのホテル予約しなきゃ、赤プリ」と発言する(第159話)など、バブル期の浮かれっぷりを揶揄した描写もあった。

・1998年:第31話『“怖い”とクリスマス』

改蔵の天才塾の後輩・てつろう率いる「クリスマス葬儀団」が登場。クリスマスは「ネロとパトラッシュの命日」であるとして、浮かれたカップルに強制的に喪に服させようとしていた。結局やっている事は行け!!南国アイスホッケー部時代の月斗や老師と同じようなものだった。

・1999年:第79話『黒クリスマス』
賛美歌の「賛美」から連想して、ほめ殺しネタ。
・2000年:第126話『彼方からの手紙』
クリスマスプレゼントからの連想で、欲しかったプレゼントネタ。
・2001年:第173話『最低でもバッグはちょうだい!!』
クリスマスプレゼントからの連想で、プレゼント交換ネタ。
・2002年:[[[勝改蔵 第219話『よ〜やくXマス』|改蔵]]

]がクリスマスの予定を予約しておかなかったことから発展して、予約関連のあるあるネタを展開。

・2003年:第263話『年末進行・・・熊の手も借りたいッ!!』
レベルを下げられずに年々過剰になるものとして、クリスマスイルミネーションが取り上げられた。

さよなら絶望先生作品内にて[編集]

主人公の糸色望クリスマス嫌いという設定になっていた。
糸色望は、自身の誕生日が11月4日なのは、十月十日(とつきとおか)逆算してクリスマスに浮かれて製造されたと主張していた(32話)。このため作品内ではたびたび「着床記念日」(284話)、「クリスマスチルドレン」(247話)などと話題にされていた。しかし望の計算は間違っており、実際のずれについては当該話の解説もしくは絶望放送第112回の解説を参照されたい。
そのほか、279話では、外国から日本に入ってきた行事には本来と違う目的の層が食いつくとして、クリスマスバレンタインデーが取り上げられ、浮かれる者は性的目的者であると揶揄されていた。


作品内においても、年中行事として毎年欠かさずネタにしている。

・2005年:[[[糸色望 32話『十一月四日に生まれてすいません』]]

]先生がクリスマス嫌いという設定について語られ、”クリスマスではなく苦しみます”ネタが繰り広げられた。

・2006年:76話『天平のいらね』
・2007年:120話『聖夜一夜物語』
クリスマス気取りは人を余計に傷つけるというネタ。
・2008年:[ラスト×マス、メリー×マス、ハッピー×マス、マス総受けという、藤吉晴美 163話『×の悲劇』

]のBLカップリングネタ。

・2009年:206話『プルトップの伝説より』
サンタクロースを例示し、世の中の色々なことについて「いつまで信じてるんだ」というネタを取り上げた。
・2010年:247話『ハラの立ちたることもなしと思えば』
あるカテゴリーだと思えば腹立たしいが別物だと思えばいいというネタ。
・2011年:[[[藤吉晴美 284話『すべてがカプになる』]]

]のBLカップリングネタ。

さよなら絶望放送にて[編集]

せっかち伯爵と時間どろぼう作品内にて[編集]

年中行事としてネタにしている。

・2013年:00’06”/伯爵と賢者の贈りもの

じょしらく作品内にて[編集]