夏のあらし!
夏のあらし!(なつのあらし)[編集]
月刊ガンガンJOKERに連載されていた小林尽の漫画作品。
スクウェア・エニックス社発行の『月刊ガンガンWING』誌にて2006年10月号より連載開始。しかし同誌が2009年5月号で休刊となったため同社の『月刊ガンガンJOKER』誌へ移籍して連載を継続し、2010年10月号で連載を終了した。
単行本は全八巻。
作品概要[編集]
古くから営まれるノスタルジックな喫茶店「方舟」を舞台に、現代人の少年と幽霊を自称する少女との交流を描くタイムトラベルものの物語である。タイムトラベルはほぼ60年前の第二次大戦末期に限られ、本土空襲など戦争の記憶が物語に大きくかかわっている。
あらすじ[編集]
古くから営まれる街の喫茶店で、主人公の八坂一が出会った年上の女子高生「あらし」こと嵐山小夜子。
自らを幽霊と称する彼女は、八坂一と手をつなぐことで過去へと飛べる不思議な少女だった。
いわくつきのマスター、あらしを追うグラサン男。八坂一と同じ中学1年の上賀茂潤。そしてドイツ人の少女カヤ…。
ノスタルジック溢れる喫茶店・方舟を舞台に、少年と少女の忘れられない夏休みが始まる!!
アニメ版[編集]
2009年4月5日よりアニメ第1期(無印)が(全13話)、2009年10月4日よりアニメ第2期「夏のあらし!&ruby(あきないちゅう){春夏冬中};」(全13話)がテレビ東京および系列6局、並びにCS放送(AT-X)で放送された。
小林尽作品でアニメ化されたのは「スクールランブル」(当時週刊少年マガジンに掲載)に続いて2作品目となる。
新房昭之及びシャフト作品の特徴である、背景やモブキャラクターを用いたパロディやモノマネが多数見受けられる。
スタッフ[編集]
原作:小林尽、企画:田口浩司・森山敦、監督:新房昭之、プロデューサー:宮本純之介、
企画協力:中川健・倉重宣之・佐藤エミ、アニメーション・プロデューサー:久保田光俊、シリーズ構成・脚本:高山カツヒコ
音楽:ken sato、音楽制作:スターチャイルドレコード、音楽制作協力:テレビ東京ミュージック、
協力:ガンジス・クオラス、アニメーション制作:シャフト、製作:夏のあらし!製作委員会
メインキャスト[編集]
~キャラクター | ~キャスト |
CENTER:嵐山小夜子 | CENTER:白石涼子 |
CENTER:八坂一 | CENTER:三瓶由布子 |
CENTER:上賀茂潤 | CENTER:小見川千明 |
CENTER:カヤ・バーグマン | CENTER:名塚佳織 |
CENTER:マスター (さやか) |
CENTER:生天目仁美 |
CENTER:グラサン (村田英雄) |
CENTER:安元洋貴 |
CENTER:伏見やよゐ | CENTER:野中藍 |
CENTER:山崎加奈子 | CENTER:堀江由衣 |
CENTER:山代武士 | CENTER:杉田智和 |
CENTER:上賀茂京子 | CENTER:根谷美智子 |
CENTER:ナレーション | CENTER:麦人 |
スタッフ、キャストがシャフトと新房昭之監督作品に見られる「新房組」で構成されている。
アニメ版における久米田作品声優の出演は以下の通り。
- 白石涼子(木津多祢役)が嵐山小夜子役
- 野中藍(風浦可符香役)が伏見やよゐ役
- 杉田智和(一旧役)が山代武士役
- 麦人(音無芽留の父役)がナレーション担当
- 寺島拓篤(木野国也役)が岡本役
- 沢城みゆき(関内・マリア・太郎役)がモブ役[1](無印6話ゲスト)
第2期より
- 斉藤貴美子(婦人役)がケン坊役
さよなら絶望先生との関係[編集]
アニメ制作がさよなら絶望先生と同じシャフトであることから「シャフト繋がり」の演出が見られる。
- 無印第1話では「糸色望が絶望するときの演出と同じアングル」の演出があった。
- 無印第8話では喫茶店に小節あびるらしき制服姿の少女(目に包帯はしていないが…)が登場している。
- 無印第9話ではさよなら絶望先生ネタが随所に散りばめられている。
- 「やよゐと加奈子のマンガネタ」としてさよなら絶望先生が取り上げられている。
- 羽根が生えた天使?のような風貌の糸色望と絶望少女達(ただしデフォルメされており誰かは判別不能)が劇画調で描かれている。
- 野中藍が「絶望した!!」と叫んでいる。
- 喫茶店内にさのすけとうめ先生とが一緒に描かれている絵が飾られていた。この絵は提供バックイラストにも採用された。
- カウンターの照り返しにさのスライムが映っていた。
- 久米田先生がエンドカードを担当した。淡いトーンで描かれたバス停の絵は『かってに改蔵』第8巻の表紙イラストのパロディになっている。なお、シャフト関係者では氷川へきる(ぱにぽにだっしゅ!・無印第1話)、中村光(荒川アンダー ザ ブリッジ・無印第8話)、有馬啓太郎(月詠 -MOON PHASE-・春夏冬中第8話)、蒼樹うめ(ひだまりスケッチ・春夏冬中第9話)、遠藤海成(まりあ†ほりっく・春夏冬中第11話)の各先生がそれぞれエンドカードを担当した。
「やよゐと加奈子のマンガネタ」のセリフは以下の通り。
(前半)
加奈子「ご機嫌はゐかが、やよゐ。」 やよゐ「とてもよろしくてよ、加奈子。」 加奈子「そう、それはよかったわ。」 やよゐ「また、面白い本を読みましたのよ。」 加奈子「まあ、それはなんという本かしら。」 やよゐ「それは…。タイトルを忘れてしまったわ。」 加奈子「どんなお話か聞かせてくださる?」 やよゐ「ええ、よろしくてよ。 それは随意なる学び舎での物語。 突如現れた端麗な指導者に感興を沸かせた個性豊かな学童達は、様々な遊戯を繰り返す。 学童達の純粋な瞳の奥に隠されし求知心にも強き信念を指針とした指導者は、熱い魂を持って応え、 そして次第に学級の心は一つになっていくのであった…」 加奈子「まあ、なんて感動的なお話でしょう。」 やよゐ「その指導者には決まった口癖があるの。」 加奈子「なあに?聞かせて。」 やよゐ「それは…」 加奈子「それは?」 やよゐ「それは……それは…」 加奈子「やよゐ?やよゐ!!」
(後半)
やよゐ「伝えなければ…このことを、加奈子に伝えなければ… その指導者の決まった く・ち・ぐ・せ は・・・ 絶望したっ!」
- ↑ モブキャラクターのこと。