新世紀エヴァンゲリオン
新世紀エヴァンゲリオン(Neon Genesis EVANGELION)[編集]
テレビ東京系列で1995年10月に放送されたアニメ。
また、『少年エース』(角川書店)誌上で貞本義行による漫画もTVアニメ放送に先立って連載開始。
2009年現在は『ヤングエース』(角川書店)にて連載中。
同作の映画が2作品ある。また、新劇場版四部作が2007年9月1日より順次公開中。
略称は「エヴァ」「EVA」。監督・庵野秀明。
この作品の大ヒットで、製作したGAINAXの評価が急上昇した。
ストーリー[編集]
2000年9月13日、南極にて「セカンドインパクト」が発生し、これによって地球人類の半数は死亡。さらに南極の氷が溶け出したことにより、世界の多くの都市が海の底に沈むという未曾有の大災害をもたらした。
それから15年後、世界はある程度復興し、「セカンドインパクト」以前の落ち着きを取り戻していた。
しかし、そこに「使徒」と呼ばれる謎の敵性存在が第三新東京市に襲来。この使徒には既存の兵器は通用せず、対抗できるのは汎用人型決戦兵器、人造人間「エヴァンゲリオン」のみであった。
使徒に対抗するため設立された特務機関「ネルフ」の碇ゲンドウ司令は、エヴァのパイロットとして自らの息子、碇シンジを自分の元に呼び寄せる・・・・。
汎用人型決戦兵器人造人間「エヴァンゲリオン」の戦いを通して、「エヴァ」のパイロット碇シンジの成長と葛藤を描く。
作風[編集]
従来のロボットアニメや特撮ドラマへのオマージュに加え、生物学・心理学・宗教関係の専門用語を世界観へふんだんに盛り込んだつくりはSFファンを中心に人気を集め、最終話に向けて視聴者の期待は盛り上がったが製作スケジュールが追いつかず最後の2話は一転、主人公の内面世界の物語を描くものになり、物議を醸した。
過激だった性的描写[編集]
TV放送は夕方の時間帯だったが、直接的な描写はないものの、裸の描写やキスシーン・そしてベッドシーンがあり、家族の前で気まずい思いをした人も多い。
ラスト2話の波紋、そして映画化へ。[編集]
制作進行等の都合で不完全な出来となったTV版のラスト2話が話題となり、それがきっかけとなって、1997年には映画版(TV版のラスト2話「終わる世界」「世界の中心でアイを叫んだけもの」のアナザーストーリー「Air」「まごころを、君に(I need you.)」を描いた完結編)が作られ多くの人が詰め掛けた。
しかし、年齢制限こそ無かったが、本編内には、性描写や過激な殺戮描写などが多く含まれ、親と見に行って気まずい思いをした人も多い(30話『今の武蔵野は闇である』)。
更に劇場版でアニメファン層への自己批判を促すメッセージ描写が唐突に入ったりするテーマ性が物議をかもし、作品的評価は賛否両論となった。
ちなみにテレビ版の最終話「世界の中心でアイを叫んだけもの」はファンに「絶望した!」並のショックを巻き起こした。
『かってに改蔵』の最終話、皆に一斉に「おめでとう」と言われるシーンはそのオマージュとの説もある。
新劇場版の公開[編集]
2007年から、タイトルを『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』としたリメイク版四部作(“序”“破”“Q”“:||(完結編)[1]”)が順次劇場公開されている。結末は以前と違うものになると言われているが、上記のような経緯があるため、観客からは「今さら結末を変える必要があるのか」「またやらかすのではないか」などと疑問視する声も少なくない。が、“序”の観客動員やDVDの売り上げは往時そのままに圧倒的であった。
また「序」はTV版の1~6話に忠実に作られていたのに対し、「破」ではTV版19話までをなぞりながらも、設定の変更(アスカの名前が「惣流」から「式波」に変更される等)や新キャラクターの登場によってストーリーが大幅に変更され、新劇場版として新たな展開を見せている。
なお、地上波での放送権は旧テレビ版を含めて、日本テレビへと移行しており、日本テレビ本社で2012年夏に行われたイベント『汐博2012』では全長18mの綾波レイのスライダーが設置された。
また、旧テレビ版でUCCコーヒーオリジナルが登場したことから、旧劇場版で正式にタイアップが行われ、エヴァ缶が発売されたが、新劇場版・序、破では本格的なプロダクトプレイスメントが行われている[2]。
アニメ版『さよなら絶望先生』の編集版DVD「絶望少女撰集」が、第1シリーズ編でも「俗~」編でも“序”と銘打たれていることについて、「本家を差し置いて“破”を出すのは恐れ多いから」という、取って付けたような言い訳がなされているが、どう見ても便乗商法である。
スタッフ・キャスト[編集]
メインスタッフ[編集]
企画・原作:GAINAX
企画:Project Eva.
総監督:庵野秀明
キャラクターデザイン:貞本義行
メカニックデザイン:山下いくと、庵野秀明
音楽:鷺巣詩郎
脚本:庵野秀明、薩川昭夫、榎戸洋司
絵コンテ:摩砂雪、樋口真嗣、鶴巻和哉
作画監督:鈴木俊二、本田雄、長谷川眞也
美術監督:加藤浩
メインキャスト[編集]
~キャラクター | ~キャスト |
CENTER:碇シンジ | CENTER:緒方恵美 |
CENTER:綾波レイ | CENTER:林原めぐみ |
CENTER:惣流(式波)・アスカ・ ラングレー |
CENTER:宮村優子 |
CENTER:真希波・マリ・ イラストリアス[3] |
CENTER:坂本真綾 |
CENTER:渚カヲル | CENTER:石田彰 |
CENTER:鈴原トウジ | CENTER:関智一 |
CENTER:洞木ヒカリ | CENTER:岩男潤子 |
CENTER:相田ケンスケ | CENTER:岩永哲哉 |
CENTER:葛城ミサト | CENTER:三石琴乃 |
CENTER:赤木リツコ | CENTER:山口由里子 |
CENTER:加持リョウジ | CENTER:山寺宏一 |
CENTER:伊吹マヤ | CENTER:長沢美樹 |
CENTER:青葉シゲル | CENTER:子安武人 |
CENTER:日向マコト | CENTER:結城比呂 (優希比呂) |
CENTER:碇ゲンドウ | CENTER:立木文彦 |
CENTER:冬月コウゾウ | CENTER:清川元夢 |
CENTER:キール・ローレンツ | CENTER:麦人 |
CENTER:鈴原サクラ[4] | CENTER:沢城みゆき |
本作品における久米田作品声優の出演は以下のとおり。
久米田康治との関連[編集]
かってに改蔵 作品内にて[編集]
さよなら絶望先生 作品内にて[編集]
- ↑ 「Q」の予告での正式タイトルは「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」。「:||」は音楽記号の“繰り返し”。初出時は「?」だった。
- ↑ 「序」ではUCCに加え、ローソン(劇中に登場するコンビニがローソン。「破」でも登場。「Q」でもタイアップ継続。)、ピザハット(「破」「Q」でもタイアップ継続)、ジャパンフリトレー(ミサトのおつまみが同社の「ドリトス」。)が参加。「破」ではNTTドコモ(劇中に登場する携帯電話を実際に発売。「Q」公開直前にはネルフ技術局仕様のスマートフォンも発売した。)、パナソニック(ミサトのPC「レッツノート」。「Q」でもタイアップ継続。なお、公開当時は松下電器産業。)、MEGなどと提携。「Q」ではストーリーの展開上プロダクトプレイスメントはないが、タイアップは継続して行われており、シックジャパン、参天製薬、セガ、ニコニコ動画、ペンタックスなどが参加した。
- ↑ 劇場版「破」「Q」に登場。
- ↑ 劇場版「Q」に登場。
- ↑ テレビ版第九話に登場。