184話『流行り短し走れよ乙女』

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184話『流行り短し走れよ乙女』(はやりみじかしはしれよおとめ)[編集]

タイトルは森見登美彦の小説『夜は短し歩けよ乙女』より。
作品中にもはっきりこの本だとわかる絵が描かれている。
かってに改蔵時代からのファンを公言する森見先生、さよなら絶望先生に取り上げられたことにお喜びのようです。(⇒★>http


そのタイトルも元ネタをたどれば、戦前の歌謡曲『ゴンドラの唄』の歌詞の一節に求めることができる。
もともとは芸術座第5回公演『その前夜』の劇中歌として作られ大正期にも流行していたが、黒澤明監督作品『生きる』(1952年)作品内で、主人公が雪の降る夜ブランコをこぎながらこの歌を口ずさむシーンがあったため、広く知られるようになった。

いのち短し 恋せよ少女
朱き唇 褪せぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に
明日の月日は ないものを


このように有名なフレーズであるため、他の作品にもこの一節をもじったものが多く使われている。上記小説もそのうちのひとつといえよう。

作品情報[編集]

2009年6月10日発売、週刊少年マガジン29号に掲載。

P48(単行本追加ページ)[編集]

扉絵[編集]

ポスターを貼る久藤准
ポスターには本を読む糸色交とメールを打つ音無芽留が向かい合わせに座っており、小学館のマークみたいになっている。
なおポスターの作者は、左下に署名のあるとおり、丸井さん

皇帝ペンギン[編集]

ポスター下部中央に描かれた本の表紙、及びその右隣に描かれた本のしおり。

P49[編集]

あおり文(雑誌掲載時のみ)[編集]

久藤くんは図書委員です―。[編集]

2コマ目[編集]

久藤准「京大出身作家の小説」[編集]

今回のサブタイトルの元ネタ『夜は短し歩けよ乙女』の著者・森見登美彦は京都大学農学部卒。
京大卒の作家には他にも、万城目学(『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』)、平野啓一郎(『日蝕』で当時最年少の芥川賞受賞)がいる。また、綾辻行人(『館』シリーズ)、法月綸太郎(探偵・法月綸太郎シリーズ )、清涼院流水(JDCシリーズ)など推理作家も多数輩出している。

P50[編集]

2コマ目[編集]

前田くんが読んでいる本「トラブル」[編集]

To LOVEる -とらぶる-』のこと。
一連の騒動によって、矢吹健太朗先生の元奥さんと前田くんが過去に一緒に上京して瀬口たかひろ先生のアシスタントとなり、同棲していたことまで暴かれてしまった(騒動については182話参照)。
前田くんにしてみればとんだ「飛び火」であり、同コマにおいても絶望的な表情で描かれている。

4コマ目[編集]

本「夜は短し歩けよ乙メン」[編集]

今回のサブタイトルの元ネタと同じ、森見登美彦の小説『夜は短し歩けよ乙女』より。
「乙メン」は、菅野文のマンガ「オトメン(乙男)」から生まれた造語で、女性的な趣味嗜好を持つ男性のこと。
森見先生本人のブログでの反応より、文面に「出世した」と書かれている。

P51[編集]

3コマ目[編集]

チケット「レーメンズコントライブチケット 主催:テレビ帝京」[編集]

お笑いコンビ「ラーメンズ」を捻ったもの。このころはラーメンズ全国ツアー「TOWER」が行われていた。
テレビ帝京は、テレビ東京を捩ったもの。
一緒にある絵は「路上のギリジン」。

P52[編集]

3コマ目[編集]

糸色望「流行のセレクトショップに置いてあるアイテムが100均ぽいビミョーなモノでも おしゃれと評価せざるを得ない空気があったり!」[編集]

セレクトショップは、服やアクセサリー・雑貨を仕入れ担当の店員のセンスだけで仕入れた商品を販売しているお店のこと。
バイヤーのセンスにかかっているので、掘り出し物も多いが、時には残念な商品もある。

4コマ目[編集]

糸色望「常人には理解不能な7色のビブスを使った練習法を 解説者はスゴイと評価せざるを得ない空気があったり!」[編集]

サッカー日本代表の前監督イビチャ・オシム氏が行った練習法。
3人ずつ5組に分け、それぞれ色の違うビブス(ゼッケンのこと)を付け、ハーフコートでのミニゲームを行わせた。

5コマ目[編集]

糸色望「カンヌとかとった映画は理解できなくても とりあえず褒めておかなきゃいけない空気があったり!」[編集]

カンヌ国際映画祭は世界で最も権威のある国際映画祭で、ベネチア国際映画祭、ベルリン国際映画祭とともに世界三大映画祭のひとつに数えられる。最高賞は「パルム・ドール」。
スクリーンの人物はビートたけしか?


カンヌ国際映画祭は、併設で映画マーケットが同時開催されることから、高い芸術性を備えかつ商業的成功を収めそうな映画作品を選出する傾向がある。
また、ベネチア国際映画祭は商業的に成功していなくても高い芸術性を評価する傾向が、またベルリン国際映画祭は芸術性より興業性や話題性を有する映画を選出する傾向がそれぞれあるとされる。

P53[編集]

2コマ目[編集]

展示品「SP」[編集]

画伯はいだしょうこが描いたスプー。
絶望先生えかきうた」のモデルとなった。

張り紙「逮捕につき撤去」[編集]

今話の草彅剛参照。
草彅は、バラエティー番組「『ぷっ』すま」などで絵心の無さから「画伯」と呼ばれている。

展示品「マネー」[編集]

村上隆の創作キャラクター「DOB君」。(⇒★>http
類似キャラクターを著作権侵害と訴え、子供向けアパレルメーカーから4000万円の和解金を受け取った。
しかし、DOB君自体がディ○ニーのミッ○ーマ○スに似ている(モチーフにしているといわれている)ため、パロディ作品で著作権を主張できるのかという批判が根強い。

展示品「冷パ」[編集]

「冷酷無比のパラノイド・アンドロイド」の略「冷パア」より。(詳細については182話参照)

3コマ目[編集]

展示品「ちばけ」[編集]

財団法人基金「ちば環境再生基金」のマスコットキャラクター「ちば犬(けん)」。 千葉県の形を模った顔つきになっている。

後ろの絵[編集]

バクマン。』に登場する間界野昂次の漫画『カラフジカル』から。
前回に続いて登場。

6コマ目[編集]

カテゴリプレート「F氏全集」[編集]

藤子・F・不二雄先生の作品集『藤子・F・不二雄大全集』のこと。
2009年7月より小学館から刊行されることが決定している。第一期全33巻で、定価50160円。小学館の特設サイト⇒★>http

P54[編集]

1コマ目[編集]

風浦可符香「伝説の王ボールですよ」[編集]

風浦可符香の説明どおり。
詳細は180話のP140・4コマ目の項目参照。

似たような言葉として「長嶋ボール」、投手側では「金田ストライク」というのもある。
こちらは長嶋茂雄がボールを見逃すと「ボール!」と声に出してアピールするため、審判もつられてボールと判定してしまうというものである。
金田正一の場合は通算400勝、4490奪三振(歴代1位)の記録を持つだけの実力もさることながら、審判の判定や監督の指示に不服だと怒ってマウンドを降りてしまう気性の激しさも幾分影響があったのではと言われている。
いずれにせよ名選手ゆえの伝説である。

7コマ目[編集]

風浦可符香「ブランド力という格さえあれば ただの皇帝ペンギン柄のニットさえ おしゃれおしゃれの大合唱!」[編集]

ファッションブランドのシャネルが、2007年に開催したファッションショーにて披露したニットのこと。
さよなら絶望放送第05回でも話題に上がっていた。

P55[編集]

1コマ目[編集]

風浦可符香「ああ 素晴らしき伝説の王ボールたちよ!」[編集]

追いつかない方が悪い感ある元日本代表のキラーパス[編集]

キラーパスとは、サッカー競技において前線の味方の前にあるスペースへボールを蹴り、受け手を走らせるパスのことで、受け手がボールに追いつければ決定的得点機を生むことから、この名称で呼ばれている。
このパスの使い手として知られているのが、サッカー元日本代表の中田英寿選手で、当時の日本人選手としては突出した才能の持ち主だっただけに、一部ではパスが悪いのではなく、そのパスに反応できない前線の選手が悪いという見方があったことから。

余談だが、このことから転じて「他人に無理強いすること」をキラーパスと喩えられることがある。本作ではまゆたんキラーパスが話題となった。

致命的な誤植でも普通に面白く読めてしまう売れっ子作家の漫画[編集]

荒木飛呂彦の代表作「ジョジョの奇妙な冒険」が有名。
第1話の最終ページでの主人公ジョナサンのセリフ「何をするんだァーッ!」が、単行本収録時の写植ミスにより「何をするだァーッ!」となっていた。
しかし、重版を重ねても全く修正されなかったため、「感情の激昂の表現だ」「ジョナサンが田舎貴族だから訛ったんだ」など様々な憶測が流れたが、実際には作者の荒木飛呂彦がすでに出版されたものを訂正する行為を嫌がったためらしい。
1987年8月の初版から15年後の、2002年4月発行の第66刷でようやく修正された。

他の例としては和月伸宏の「武装錬金」にて、主人公のライバルであるパピヨンが初めて自らの武装錬金を披露した際に、和月が大ファンである大槻ケンヂにあやかってつけた「ニアデス・ハピネス」を誤って「ニアデス・パピネス」とされてしまった。
しかし、読者からはむしろパピヨンにぴったりと評判がよかったため、そのままにすることも考えたようだが、最終的に単行本化の際には大槻への敬意を込めてハピネスに修正された。

時期的には2009年5月28日発売の週刊モーニングに掲載された「バガボンド」で、1p目と4p目が入れ替わって掲載されるということがあったが、こちらは誤植ではなく乱丁。 絵柄が良く似ていたので全く違和感がなかった。


ちなみに「さよなら絶望先生」でもまれに誤植があるが、単行本掲載時にさらっと修正される。

大ダメージ受けないといけない感ある十六文キック[編集]

ジャイアント馬場の必殺技。ロープに振った相手が反動で帰ってくるのに対し、カウンターで左足を振り抜き相手をマットに沈める。
全盛期は下から上に振り抜くような威力のあるキックだったが、全盛期を過ぎると脚を掲げて相手が飛び込んでくるのを待つだけだったり、晩年は相手を振った反対側のロープやコーナーを支えにしながら技を出すなど往年の冴えはなかった。ただし衰えたといっても、亡くなる直前の60歳までリング上で戦い続けたその姿は驚嘆に値する。

ちなみに十六文(約38.4cm)は足のサイズといわれているが、馬場の足のサイズは32cmである。これにいては、アメリカの靴のサイズである「16号」が間違えて馬場に伝わり、十六文キックと呼ぶようになったと言われている。

高ければ高い方が売れるドイツ製高級車[編集]

ドイツ車は「質実剛健」ともいえる高い信頼性を誇り、操縦性や乗り心地から日本での販売台数も多い。高級セダンではメルセデス・ベンツ、BMW、アウディが人気のメーカーとなっている。バブル期にはオペルも販売シェアを伸ばしていたが、最近経営破綻したGM傘下にあったためか近年は不振である。
一例を取ると、メルセデス・ベンツの日本での登録車は1位:Eクラス、2位:Sクラス、3位:Cクラスの順となり、メルセデスの車種では手頃なCクラスよりも価格の高い高級セダンが上位を占めている。
これは、日本では「外車=ステータスシンボル」である面が非常に強いため、高級車のほうが売れるという構図になっていると考えられる。


また、高級スポーツカーではポルシェの人気が高く、フォルクスワーゲンは手頃な価格の小型車やハッチバックモデルの販売台数が多いなど、ドイツ車でも車種の特徴を活かした販売シェアの住み分けができており、日本で一番販売台数が多い外車はフォルクスワーゲンのゴルフとなっている。なお、糸色望役の神谷浩史もフォルクスワーゲンのニュービートルを所有している。

面白いと言わないといけない感ある本屋大賞[編集]

書店員が選んだ書店員が売りたい本に贈られる文学賞。
今回のサブタイトルの元ネタ『夜は短し歩けよ乙女』も2007年の本屋大賞第2位を受賞している。

五万のオペラは五万の評価しないといけない感[編集]

パリのオペラ座など、海外のオペラ劇場の特等席S席は日本円で大体5万円程度か、それ以上になります。

ぼんちゃん風の冴えないかっこしてもそういうおしゃれなんじゃないかと思えてくる女優[編集]

ぼんちゃんは、万城目学の小説およびその映画、舞台、漫画化作品「鴨川ホルモー」の登場人物、楠木ふみ(独特の髪型と黒縁メガネがタレントの大木凡人にそっくりなため、主人公から陰で凡ちゃんと呼ばれている)と思われる。
映画版では栗山千明が、舞台版では秋山奈々が演じた。
栗山千明は、これまでのイメージとはかけ離れた冴えない学生を演じたことについて、「凡ちゃん?あんな美味しい役ないじゃないですか!今まで演じた中でいちばん可愛い女の子だと思ってます」とコメントしている。

糸色望「ああ久しぶりなのにとられた!!」[編集]

羅列ネタは181話以来。
ただし糸色望が羅列ネタで叫んだのは180話が最後なので、決め台詞を奪われた格好。

P56[編集]

1コマ目[編集]

木津千里「エレトリア学派の肯定命題かよ!」[編集]

エレトリア学派は、ソクラテスの弟子パイドンが起こした哲学の学派。
もとはエリスに本拠地があったためエリス学派と呼ばれていたが、パイドンの弟子メネデモスがエレトリアに本拠地を移したためそう呼ばれるようになった。
だが、メネデモスの死後(紀元前3世紀頃)滅びてしまい、その教義についてはほとんど判っていない。
エレトリア学派は、真理は肯定命題や単純命題によってのみ明らかにでき、否定命題では真理を推論することはできないと考えていた。

P57[編集]

6コマ目[編集]

常月まとい「格武装はムリでも 格偽装なら出来ますよ」[編集]

P57の7コマ目参照

7コマ目[編集]

[編集]

白抜きで「テポドン」と表示されている。
2009年5月25日の核実験後、北朝鮮が短距離ミサイルを発射したことから。前コマの「格武装」「格偽装」から繋がるギャグ。

P58[編集]

1コマ目[編集]

常月まとい「サルトルの担ぐ神輿かよってね!」[編集]

フランスの哲学者ジャン=ポール・サルトルより。「実存は本質に先立つ」という言葉を残したように無神論的な実存主義を唱え、マルクス主義を擁護した。

5コマ目[編集]

木村カエレ「あんまりフランクフルト学派がうるさいから 言ってやったのさ」[編集]

フランクフルト学派は、ドイツのフランクフルト大学で生まれた、マルクス主義を基に社会理論・哲学を研究するグループのこと。マルクス主義を資本主義に対する批判と解釈し、社会理論を発展させた。

本「ブリトニカ大百科」[編集]

「ブリタニカ百科事典(Encyclopædia Britannica)」のこと。
1768年から100分冊として刊行され1771年に全3巻として初版が刊行されて以来、世界的に最も権威ある百科事典として名高い。現在刊行されているのは第16版(全32巻)である。
ブリタニカ百科事典の中でも、1911年に改訂された第11版(全29巻)は最も優れた百科事典として評価が高く、著作権の保護期間も終了しているため、現在のWikipediaの根幹を成しているほどである。
日本で刊行された際の名前は「ブリタニカ国際大百科事典」であり、現在日本語版は書籍ではなくパソコン用ソフトウェアとして販売されている。

木村カエレの全身絵[編集]

木村カエレ「オマエの母ちゃんマリアテレジア!」[編集]

オーストリアの女帝マリア・テレジア(Maria Theresia von Österreich、1717生~1780没)のこと。ハプスブルク家の神聖ローマ皇帝・カール6世の長女で、父が男児に恵まれなかったため、帝国を相続することとなった。
厳密に言えば神聖ローマ帝国の皇后であり女帝ではないが、オーストリア・ハプスブルク家の最後の当主としてオーストリア大公・ハンガリー女王を相続し、神聖ローマ帝国の実質的支配者であることから「女帝」と呼ばれる。本人は「K.K」(女王「Königin」と皇后「Kaiserin」の頭文字から)を称号として好んだ。母親譲りの美貌で、市民からの人気も高かったという。


なお、「オマエの母ちゃんマリアテレジア!」に該当する人物は16名いる。
マリア・テレジアは夫フランツ・シュテファンとの間に5男11女を儲けた。これは、マリア・テレジアの父カール6世が後継者問題で悩んだため、彼女はできるかぎり子を産もうと考えていたためである。のちに帝位を継ぐヨーゼフ2世のほか、末娘のマリア・アントーニア(のちフランス王ルイ16世の妃となる「マリー・アントワネット」のこと)らが著名。

マリア・テレジアはオーストリア史上最も偉大な皇帝(彼女の場合は女帝だが)の一人としてみなされているので、「オマエの母ちゃんマリアテレジア!」は褒め言葉として受け取ることができる。
一見バカにしているようで、実は褒めているというおかしさを狙ったギャグなのか?

8コマ目[編集]

音無芽留のケータイ「おいおいチェリビダックに交通整理をやらす気か?」[編集]

20世紀を代表するオーケストラ指揮者の一人、セルジュ・チェリビダッケ(Sergiu Celibidache、英語読みではチェリビダックとなる)のこと。
第二次世界大戦後、連合軍の意向により非ナチの立場からベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者に抜擢されデビュー。その後は大指揮者・フルトヴェングラーのベルリンフィル復帰に奔走するも、チェリビダッケ自身は批評家や団員と対立しベルリンフィルと決別。その後はイギリス・イタリア・北欧などのオーケストラに客演を重ねる。70年代にシュトゥットガルト放送交響楽団の首席客演指揮者として活躍するも、放送局の録画映像編集の方針から放送局と対立しこれまた決別。1979年よりミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者となり、1996年に亡くなるまで同オーケストラを手兵として率いた。
徹底的なリハーサル、極度のレコーディング嫌い、他の指揮者への毒舌など強い個性でも知られる。
また、一般的な演奏に比べかなりスローテンポで指揮をすることでも知られる。
この台詞(?)はその特徴を踏まえたものであると考えられる。

P59[編集]

1コマ目[編集]

日塔奈美の本「広事苑」[編集]

岩波書店発行の国語辞典「広辞苑」より。

三珠真夜の本「罪と罰」[編集]

ドストエフスキーの著作。

大草麻菜実の本「さしすせソイ」[編集]

174話でも使用された、「さよなら絶望放送」ネタ。
新谷良子が「料理のさしすせその「そ」はなんのこと?」と聞かれた際の回答、「さしすせソルト」+「大豆(英語でsoy)」から。

大浦可奈子の本「    生」[編集]

さよなら絶望先生」か?

丸井円?の本「ルネッサンス」[編集]

カルロス・ゴーンの著書。

藤吉晴美の本「薔薇属」[編集]

「薔薇族」のこと。BLというよりガチ○モ向け雑誌。
比較的耽美系なので藤吉さんにも受け入れられたのかもしれない。

石破茂の本「国家機密」[編集]

「国家機密」と名のつく本は多数出版されている。
しかし、石破茂・前農林水産大臣は農水族ではあるが軍事オタクと呼ばれるほど防衛政策通であり、過去に防衛庁・防衛省の政務次官・長官・大臣を歴任しているため、本物の軍事的・安保的な国家機密ではないかと思われる。

常月まといの本「六法全書」[編集]

日本国憲法・民法・商法・刑法・刑事訴訟法・民事訴訟法の6法を俗に「六法」という。これら6本の法と関係する他の法令もまとめた書籍が「六法全書」である。

糸色望の本[編集]

表紙が見えないためタイトルは不明だが、筆で縦書きに書かれている。
絶望先生自著の同人文学作品『石ころ』だろうか?

2コマ目[編集]

藤吉晴美「まるでピタゴラス教団の行うゆとり教育ね」[編集]

ピタゴラスの定理で有名なピタゴラスによって創設された「ピタゴラス教団」のこと。紀元前5世紀に栄え、数学と音楽と哲学の研究を行う。結社であったため謎に包まれている部分も多いが、宗教を重んじた派と数学を追求した派がある。以後のプラトンの哲学に、幾何学を重要視する影響力を及ぼしたといわれている。

3コマ目[編集]

日塔奈美「浪人して素数ゼミに通ったらどうかしら」[編集]

「素数ゼミ」と呼ばれるセミ(昆虫の蝉)の一群のこと。
日本に生息するアブラゼミなどは、幼虫として地下生活する期間は6年だが、北米大陸では正確に17年または13年で成虫になり大量発生するセミがいる。この周期年数が素数であることから素数ゼミと呼ばれている。
これはセミが素数年に大量発生することで捕食者(成虫を食べる鳥や幼虫を食べるモグラ)の大量発生との同期を避ける意味合いがあるといわれている。また、13年と17年にそれぞれ大量発生することは、交雑を避け周期がずれるのを防ぐためではないかと推測されている(同時に大量発生するのは13と17の最小公倍数である221年に1回)。このため現在では、発生周期が素数であることは個体の生存を有利にするためだと考えられている。

代々木ゼミナール(通称:代ゼミ)など「ゼミ」と銘打つ予備校とかけている。

4コマ目[編集]

常月まとい「ホップステップアメンホテップ三世」[編集]

古代エジプト第18王朝のファラオであるアメンホテプ3世のこと。
子にアクエンアテンとして知られるアメンホテプ四世、孫に黄金のマスクで有名なツタンカーメンがいる。
新王国時代最盛期のエジプトを40年近く治めた。アメン神崇拝に篤いことでも知られ、神官の権力を削いで王への集権体制を築き、その大権力を背景にしたルクソール神殿やマルカタ王宮などの大規模な建築活動で知られる。アメンホテプ三世の建築活動は空前絶後の規模で行われ、これを上回る規模の造営を行ったエジプトの王は第19王朝のラムセス2世のみである。
現在もナイル川岸に残るメムノンの巨像は、アメンホテプ三世の坐像といわれている(もとはアメンホテプ三世の巨大な葬祭殿だったが、破壊され巨像だけが残った)。


5コマ目[編集]

小節あびる「骨までアインシュタイン」[編集]

20世紀最高の物理学者アルバート・アインシュタインと、1966年のヒット曲「骨まで愛して」の駄洒落。

大草麻菜実「相対性リボーン」[編集]

アインシュタインの「相対性理論」より。
リボーン(reborn)は「生まれ変わる」の意味。「家庭教師ヒットマンREBORN!」のことか。
また、上記の「骨まで」からボーン(bone)ともかけているか。

アインシュタインの発表した「特殊相対性理論」は光速度不変の原理であり、この結果E=mc²の有名な式が導き出され、エネルギー(E)と質量(m)が等価として成り立つことを証明した。
これを軍事転用したものが原子爆弾(核兵器)である。

7コマ目[編集]

「あらいぐまパスカル」[編集]

「あらいぐまラスカル」と、フランスの物理学者のブレーズ・パスカルより。
圧力の原理「パスカルの原理」を発見したことから、現在でも圧力の単位「Pa(パスカル)」に名を残す。天気予報でよく耳にする気圧の単位・hPa(ヘクトパスカル)はPaの100倍を意味する。
またパスカルは数学者としても「パスカルの定理」を発見したり、哲学者として「人間は考える葦である」「クレオパトラの鼻が短ければ…」などの名言も残している多才な人物でもある。

10コマ目[編集]

木津千里「まるで今の私は、現代版パシレイオスの捕虜。」[編集]

ビザンツ帝国(東ローマ帝国)に最盛期をもたらしたバシレイオス2世ブルガロクトノスのこと。
第一次ブルガリア帝国と戦争を行い、クレディオン峠の戦いでブルガリア人1万4千人を捕虜にする。その際、捕虜の100人に1人は片目、それ以外の捕虜は両目を潰してブルガリア皇帝サムイルに送り返したところ、その光景に恐れをなしたサムイルは昏倒し死去してしまった。
このためバシレイオス2世は、「ブルガロクトノス」(ブルガリア人殺し)という渾名で呼ばれるようになった。ただし、ブルガリアを含むバルカン半島征服後は寛容な政治を行っている。

その後もバシレイオス2世は転戦を重ね、北はドナウ川・東はシリア・西は南イタリア・南はクレタ島までを領土とし、東地中海の覇者となってビザンツ帝国マケドニア王朝の絶頂期をもたらした。しかし、バシレイオス2世は生涯結婚せず子供を設けなかったこともあり、その死後には無能な皇帝が乱立し、彼の築いた版図は失われた。

P60[編集]

4コマ目[編集]

木津千里「皆、しっかりしてよ 宇宙ひもで首くくってデロリアンで引っ張ってもらうよ。」[編集]

「デロリアン」はかつてアメリカに存在した自動車メーカーの名前で、同社の製品「DMC-12」の通称でもある。
その近未来的な外観から映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)に登場したタイムマシンのベース車となり一躍有名となり、このタイムマシンも「デロリアン」という通称で呼ばれている。DMC-12自体は映画より前の1982年に生産は終了しており、総生産台数8583台という稀少車であったが、映画撮影では惜しげもなく破壊されてしまった。

「宇宙ひも」は物理学の宇宙論で言及される特殊な領域、位相的欠陥の一つ。(Wikipedia>http
物理学者のリチャード・ゴットは、宇宙ひもを利用すればタイムマシンを作ることができると考察しているので、おそらくそのつながりでデロリアンと絡めている。

欄外(雑誌掲載時のみ)[編集]

『絶望先生』の高尚なネタ(笑うトコロ)は どこまで伝わっているのでしょう‥‥?[編集]

P61(単行本追加ページ)[編集]

P58 7コマ目で日塔奈美がマリア・テレジアと聞き間違えて言ったマリア・セルジオの説明。
架空の人物です、念のため。
説明にやたらと「童貞」と入れているのは、「さよなら絶望放送」でたまに絶望ネームに童貞と入れてくるリスナーのネタがまとめて読まれることがあるためだろうか。

見返り動物[編集]

おそらく、「見返り童貞」の誤植。

義務[編集]

今話の常月まとい[編集]

P55の2、3、4コマ目と全身絵[編集]

P57の6、8、9コマ目[編集]

P58の1コマ目[編集]

P59の1、4コマ目[編集]

今話のパンチラ[編集]

P56の10コマ目[編集]

今話の皇帝ペンギン[編集]

P53の2コマ目[編集]

P54の7コマ目[編集]

今話のさのすけさのすこ[編集]

P53の2コマ目[編集]

今話の櫻井よしこ女史[編集]

P59の1コマ目[編集]

今話の天下り様[編集]

今話のコウノトリと赤ちゃん[編集]

P52の糸色望の全身絵横[編集]

今話の棒犬[編集]

P53の5コマ目[編集]

今話の黒い涙[編集]

P53の2コマ目[編集]

今話の麻生太郎氏[編集]

P53の3、5コマ目[編集]

今話の安倍晋三氏[編集]

今話の石破茂氏[編集]

P59の1コマ目[編集]

今話のAAA[編集]

P58の11コマ目[編集]

今話のきよ彦[編集]

P53の6コマ目[編集]

今話の神シール[編集]

P59の7コマ目[編集]

今話の闇の目   [編集]

今話の娘々[編集]

P59の1コマ目[編集]

今話の面白シール[編集]

P59の2コマ目[編集]

今話の漫画界が平和でありますように[編集]

今話のせんとくん[編集]

P53の2コマ目[編集]

顔が藤子不二雄Aの漫画「笑ゥせぇるすまん」に登場する喪黒福造風にアレンジされている。

今話のイロイロ削られたナニか(・3・)[編集]

P53の2コマ目[編集]

今話の文化庁[編集]

P53の2コマ目[編集]

今話の草彅剛[編集]

似顔絵は登場しないが、P53の2コマ目に「逮捕により撤去」という存在をにおわせる記述がある。

かゆいところ[編集]

P53の3コマ目[編集]

ちば犬を見て頬を赤らめる三珠真夜(犬好き)。


184話『流行り短し走れよ乙女』~
183話『閉門ノススメ』185話『ネジまき鳥クロニクル』

コメント欄[編集]

掲示板もあります。 絶望先生掲示板
Wiki内容の修正・追加、かゆいところに関することだけコメントをどうぞ。

  • 逆ですやん。 奈美ちゃん、逆ですやん。 -- &new{2009-06-10 (水) 06:56:54};
  • 今回の話は、SZBHの#88・#89に通じる、「???」がテンコ盛り。 ニポポon88さんのネタ並みに難解。 -- &new{2009-06-10 (水) 07:00:48};
  • 最近毎日テレ東でback to the futureをやってるので「デロリアン」で笑ってしまいました。 -- ゴンザレス &new{2009-06-10 (水) 07:03:14};
  • リボーンがかかるのってそこ? -- &new{2009-06-10 (水) 12:39:08};
  • 今回の後半部分の全体的な元ネタはソーカル事件かな -- &new{2009-06-10 (水) 13:43:13};
  • 今回、奈美ちゃんが多かったのはSZBHで多く喋ってたから?(ゲーム回の後の回で) -- &new{2009-06-10 (水) 14:44:51};
  • ↑さすがに深く考えすぎじゃない? -- &new{2009-06-10 (水) 15:55:58};
  • 単純に、今回のテーマ通りの行動(判ってないくせに判ったふりをする)を一番しやすいからじゃないかなぁ?千里やあびるはあんまりしそうにないし。 -- 晃久 &new{2009-06-10 (水) 17:35:20};
  • 素数ゼミは食料じゃなくて、交雑による遺伝子異常を防いでるんじゃないの? -- &new{2009-06-10 (水) 21:33:37};
  • 難解崇拝をみもふたもなく解体。ネタよりもキャラを前に出した最近の作風の変化は成熟もさることながら、アニメ版での描きやすさもさりげなく考慮しているような感です。 -- &new{2009-06-10 (水) 21:58:00};
  • SZBH第91回で「書写山の写僧正」ネームがでたが、毎日放送・ヤンタン日曜日のリスナーならピンと来るはず。フラミンゴのピンク色は藻類というより甲殻類由来の方が大きい。 -- パナソニック・ジオグラフィック &new{2009-06-10 (水) 22:24:22};
  • リボーンってヒットマンのことかと思ったけど。とらぶるネタも使われているから -- &new{2009-06-11 (木) 01:54:07};
  • P5、2コマ目の「マネー」の展示物は村上隆のことではと思うのだけど、どうだろうか? -- &new{2009-06-11 (木) 03:39:10};
  • 誤植とは言えないけど「バガボンド」のページ入れ替わりの事かと思った。 -- &new{2009-06-11 (木) 10:34:52};
  • ぼんちゃん風って鴨川ホルモーの凡ちゃんめがねじゃないでしょうか?映画なったし。 -- &new{2009-06-11 (木) 12:43:13};
  • バクマン。のカラフジカルも義務化入り? -- &new{2009-06-11 (木) 12:54:16};
  • 今回の話、久米田先生がネタに使おうと思って調べてみたけれど、結局難解過ぎて使えなかったやつをまとめて出した感じがする。 -- &new{2009-06-11 (木) 17:09:11};
  • リボーンはジャンプのほうじゃないかな?今週は表紙を飾っているし -- &new{2009-06-11 (木) 19:33:16};
  • しかし「夜は短し~」ってそんな難解じゃねえよな。あれが理解できないなら小説なんて読めねえよ -- &new{2009-06-11 (木) 20:59:26};
  • ↑難解なのではなくって「たいして中身がないものを難しく言うことで、よいものであるように見せてる」ってのが、今回のテーマでは?? -- &new{2009-06-11 (木) 21:32:26};
  • まあそうなんだけど、奈美は読みながら理解できてないわけでしょ。大体あの小説でまわりくどい表現が多いのは語り手のキャラクター描写なわけで。「涼宮ハルヒ」でキョンのナレーションが理屈っぽい!と文句つけるようなもんだよ。 -- &new{2009-06-11 (木) 22:07:07};
  • 単に今回のタイトルの元ネタ読ませてるだけでしょう。 -- &new{2009-06-12 (金) 04:38:42};
  • 森見氏がブログで喜んでます。http://d.hatena.ne.jp/Tomio/20090611 -- &new{2009-06-12 (金) 11:13:20};
  • ちなみに「命短シ恋セヨ乙女」と、「命短シ絶望セヨ乙女」というさよなら絶望先生の同人誌があったようです。 -- &new{2009-06-12 (金) 11:50:38};
  • 「ギリギリギリ」って、「屋根の上のギリジン」? -- &new{2009-06-12 (金) 22:53:42};
  • 路上のギリジンだったね・・・ -- &new{2009-06-13 (土) 14:17:12};
  • 237ページの最後のコマ、句読点が抜けてるね。 -- &new{2009-06-13 (土) 18:47:21};
  • 「ぼんちゃん風~」というのは映画「鴨川ホルモー」に出演した際の栗山千明のことでは?ちなみに「鴨川ホルモー」の作者も京大出身ですね。 -- &new{2009-06-14 (日) 22:21:35};
  • 今週のkiss×sisにさのすけがいます -- &new{2009-06-23 (火) 23:27:44};
  • 今更だけど、俗・絶望少女撰集の帯にも命短し絶望せよ乙女って書いてあったよな -- &new{2009-07-18 (土) 03:34:36};
  • スペイン人でマリアは女性で、男性はマリオという名前になります。まぁ、男なのに女の名前を付けられた悲劇が原因となって、童貞だったのかもしれませんが… -- もるどふ &new{2009-11-26 (木) 16:04:47};
  • まといの発言の項目が「アメントテップ」となっていますが、これは連載時にはこう誤植になっていたのでしょうか?単行本では正確になっているようですが。 -- &new{2010-01-27 (水) 20:23:02};
  • ラーメンズ好きな自分としては少し複雑(笑) -- mia &new{2014-05-02 (金) 16:34:25};
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