ブルマ

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ブルマ[編集]

女性が運動する際に下半身に着用する衣類のこと。
19世紀の女性解放運動家のアメリア・ジェンクス・ブルーマー女史が発案した。日本では1970年代~1990年代まで女子学生が体育の時間に着用していたが、21世紀には完全に絶滅した。

概要[編集]

ブルマの誕生[編集]

ブルマが誕生したのは19世紀のアメリカ合衆国であるとする説が有力[1]である。女性解放運動家アメリア・ジェンクス・ブルーマー女史は、コルセットで腹を締めるような当時の下着に反発し、自由度が高くゆとりのある肌着として考案されたとされている。これは旧弊的な拘束型の衣服から女性を解放し、女性の衣服への意識そのものを転換させるという女性解放運動の一環であり、そのデザインコンセプトは非常に革新的なものであった。やや後の時代になるとブルマは肌着としてではなく、運動着として使えるようなものに改良されていった。これは当時のアメリカには女性用の適当な運動着が存在していなかったため、衣服の自由度が高いブルマが運動用に転用されたためで、男尊女卑が色濃く残る当時の社会情勢の中では極めて画期的なものであった。なお、当時のブルマは、現在でいうところのニッカーボッカーのようにだぶつきがあり膝あたりまで丈があるものであった。

ちょうちんブルマー[編集]

日本に最初にブルマが持ち込まれたのは、1903年に女子高等師範学校[2]において、井口阿くりが留学先のアメリカから持ち帰ったブルマが体操着として紹介されたものである。大正時代になると、大正デモクラシーの雰囲気の中で中等教育の大衆化が進み、日本各地でも女子中等教育の場として高等女学校が開校していった。しかし、当時の女子教育現場において体操時に女学生が着用する運動着は「もんぺ」ぐらいであったため、新しいスポーツウェアとして時代の最先端であったブルマは非常に斬新に映り、全国の学校の標準運動着として採用されていった。
また、戦後しばらくのあいだは「ちょうちんブルマー」とよばれる伸縮性のない生地を用いて腰と裾口にゴムが入っているだぶつきのあるつくりのものが主流で、ほとんどの家庭では既製品ではなく、母親が余り布で裁縫した手製のものがほとんどであった。

学校指定体操服として爆発的に普及[編集]

1964年に開催された東京オリンピックにおいて、女子バレーボール日本代表が金メダルを獲得するなど大活躍し「東洋の魔女」と形容された。この際に世界各国のバレーボール選手が「ショーツ型ブルマ」を採用していたことから、日本国内の体操服においてもブルマがある種の憧れをもって現場に取り入れられ、日本全国の小学校・中学校・高等学校や大学においてもショーツ型のブルマーが体操着やユニフォームとして続々と採用された。化学繊維がおしりにぴったりフィットしたショーツ型ブルマは、ずり落ちたり引きつったりせず軽量であり、どんな動きに対しても体に密着しているため、スポーツをする上で極めて機能的であった。それに加えて1970年代に永井豪の漫画『ハレンチ学園』などの影響によって全国的に男子によるスカートめくりが流行、これに対する防衛策として女子が普段からスカートの下にブルマを重ね穿きするケースが多く見られるようになり、こうした「見せパン対策」のみならず保温性の高さといった実利的な面からも、女子小学生のみならず中学、高校の女子生徒も制服のスカートの下にブルマを着用するといった光景は一般的であった。しかし一部男子学生にとっては、ブルマが性的好奇心の対象として認知されるようになっていったことは否定できない。
1990年代半ばまでは、ブルマといえば女子の体操服の代名詞として当然のように使用されていた。しかし大腿部を完全に露出するスタイルは、スポーティで格好良いと好意的に受け止められる向きがあった反面で、性的な羞恥心の芽生え始める思春期の女子生徒にとっては潜在的な抵抗感もあったともいわれている。

ブルマ反対運動により廃止に[編集]

1980年代後期のバブル景気の頃より家庭用ビデオカメラが爆発的に普及していくと、運動会などの学校行事においてブルマ姿の女子生徒を盗撮するケースが増加し社会問題として取り上げられるようになっていった。またバブル崩壊後には、それまではごく一部のマニアだけの変態的嗜好であった女子学生の使用済み着衣の売買行為、いわゆる「ブルセラ」趣味が広く商業的に展開されるようになり、不況でお小遣いが不足していた女子生徒から着用済みのブルマーやセーラー服などを高額で買取り販売するブルセラショップを名乗る店舗が都市部を中心に繁盛するようになった。これがマスコミなどで面白おかしく取り上げられるようになり、こうした変態嗜好の存在が一般にも広く知られるようにった。これによりブルマが性的好奇心の対象として認知されたらしく、学校の校舎に侵入してブルマや制服の窃盗をはたらいたりして逮捕される者まで登場するようになった。

こうした時代背景の中で当事者である女子生徒たちの間からも、本来あるべきブルマの姿と目的からは明らかにかけ離れていて下着姿同然に見えるブルマ着用の必然性に対して疑問の声が上がり始めた。また生活指導をする学校側の立場としても、女子生徒が容易に下着類を販売して高額の不労利益を上げるという状況を忌々しく捉えていた。このことから、学校側と女子生徒あるいはその親との利害関係が一致し、学校教育現場において体育授業に用いられる衣服としてのブルマが絶滅したのは必然的であったといえよう。ブルマ追放運動は1990年代中盤には全国的なムーブメントとなり、1994年頃からいくつかの県で廃止が決定されると、教育現場の強い横並び意識も手伝ってブルマの着用廃止は数年のうちに全国的に拡大。20世紀末には女子生徒の体操服としてブルマを採用する学校はほぼ消滅した。
なお。多くの学校ではブルマの代わりにハーフパンツが採用されている。

二次元の世界へ[編集]

現実の教育現場からはほぼ完全に消え失せたブルマは、フィクションの世界においてはその地位を高め、21世紀になってもアニメやゲームといったいわゆる「二次元の世界」では、萌え属性の一つとして広く定着している。
学園モノの作品ではキャラクターにブルマーを着用させているケースが数多く見られ、ブルマーに対するフェティシズムを前面に押し出した「ブルマー物」と呼ばれる作品ジャンルも存在することから、ブルマによってくっきりと見える女子生徒のおしりのラインや露出された太腿などが明らかに性的目的ないしフェティスズムの対象として捉えられていることの証左でもある。
このように1970年代~1990年代に青春を過ごした男性にとっては、セーラー服やスクール水着と並ぶフェティシズム対象物の代表格となっているようである。女性解放運動の産物に対して性的倒錯するというのはいささか滑稽であり、むしろ開放されるべきは男性のほうなのではないかというのは皮肉な結果であるといえよう。

久米田康治との関連[編集]

久米田康治との関係[編集]

久米田先生も1970年代から80年代に青春を過ごした男の子であり、ブルマに対しても少なからず思い入れがあるようだ。

さよなら絶望先生 作品内にて[編集]

148話にて臼井影郎が「同じ絶滅危惧種を救うのであれば オチよりブルマでしょう!」と主張していた。この話の単行本追加ページではブルマをはいた絶望少女達が登場している。
159話には神シールの「ブル魔」が登場したほか、201話にて風浦可符香が「太ももとブルマのスキマを埋めようとして 逮捕されたり!」と発言している。

かってに改蔵 作品内にて[編集]

15話の羅列ネタに、青春のしょっぱい思い出として「ブルマを盗む」が登場している。なお、久米田先生がブルマを拝借したかどうかは定かではない。


太陽の戦士ポカポカ 作品内にて[編集]

ポカポカがその匂いに性的興奮を覚えてしまう「ときめき布」の一種として、夜な夜な盗みを繰り返していた。

行け!!南国アイスホッケー部作品内にて[編集]

月斗の周囲に有名人を捩った一発キャラがたびたび登場していた。警部補・ぶるまたちんしゃぶ郎[3](単行本15巻)、競走馬・ミホノブルマ[4](単行本18巻)のほか、単行本19巻では、世間のブルマ廃止の流れを受けて、「ブルマー撲滅委員会シークレットサービス」なる組織が登場、相撲部屋のおブルマ親方[5]、風ブルマの弥七[6]、ブルマだん吉[7]、ブルマ田正美[8]のほか、サッカーチーム・ブルマーレ平塚などが登場していた。
そのほか、女子高生に接触しようブルマに変身[9]したシーモネーター2号(単行本5巻)や、道楽で七夕に女子高生の願い事を叶える代わりに交換条件でブルマを要求するたなばたやすなり[10](単行本10巻)など、ブルマをこよなく愛するキャラクターが登場していた。

  1. 乗馬用のズボンが変形したものとも説もある
  2. 現在のお茶の水女子大学
  3. 元ネタは、ドラマ『古畑任三郎』。
  4. 競走馬ミホノブルボンが元ネタ。
  5. 元大関・琴風の「尾車親方」の捩り。
  6. 時代劇『水戸黄門』に登場する「風車の弥七」が元ネタ。
  7. 『お笑いまんが道場』などでおなじみのタレント「車だん吉」が元ネタ。
  8. 聖闘士星矢』でおなじみの漫画家「車田正美」が元ネタ。
  9. 女子高生・葉野晶紀子のブルマに変身するも、教室に忍び込んできた鈴木保奈男がブルマをはいてしまった…
  10. 元ネタはノーベル文学賞受賞の作家・川端康成。