時をかける少女
時をかける少女(ときをかけるしょうじょ)[編集]
筒井康隆原作のジュブナイル小説。
1972年にNHKの少年ドラマシリーズ『タイム・トラベラー』での映像化をはじめとして、
これまでに数多くTVドラマ化・アニメ映画化・漫画化している。
それら諸作品の中でも特に有名なものは以下の通り。
- 1983年の実写映画版(監督:大林宣彦、主演:原田知世)
- 2006年のアニメ映画版(監督:細田守、主演声優:仲里依紗)
アニメ映画版は原作や実写映画等とではストーリー及び設定等がかなり異なっている。
ストーリー[編集]
原作・実写映画・ドラマ[編集]
主人公の芳山和子は中学三年生。
ある日彼女は理科室の掃除を行っていたときに実験室でラベンダーの香りを嗅いで意識を失う。
それが原因で、彼女はテレポーテーションとタイム・リープ(時間跳躍)と呼ばれる能力に目覚める。
不可思議な現象を探る和子が知った真相とは‥‥
実写映画版の評価[編集]
実写映画版は、薬師丸ひろ子・松田優作主演『探偵物語[1]』の併映作品として制作された。
尾道を舞台にした大林宣彦の叙情性あふれる演出は当時から評価も高く、後に本作は1982年の『転校生』や1985年の『さびしんぼう』と並んで、大林ファンから「尾道三部作」と称されるようになった。
主演を務めた原田知世[2]は、本作で第7回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。
原田が歌唱する主題歌「時をかける少女」もスマッシュヒットを記録し、程なくして作詞・作曲を手掛けた松任谷由実もセルフカバーを発表している。[3]
アニメ映画[編集]
東京の下町にある高校に通う主人公の紺野真琴は、ある日踏切事故にあったのをきっかけに時間を過去に遡ってやり直せるタイム・リープ(時間跳躍)能力に目覚めてしまう。
幾重もの時の往復を経て微妙に変化していく人間関係の中、真琴が選択した未来は‥‥
真琴は大人になった芳山和子の姪にあたる設定。
ちなみに絶望声優では冬将軍役の立木文彦が福島先生役で出演している。
アニメ映画版の評価[編集]
アニメ映画と同時期に上映された『ブレイブストーリー』や『ゲド戦記』の評価がいまいちだった(特に『ゲド戦記』)が、この作品は筒井氏からも絶賛を受けたほかネット上の評価も軒並み高く、また、口コミ効果により公開後1ヶ月を過ぎた以降も、テアトル新宿などでは連日立ち見が出るほどの観客で溢れかえっており、配給会社の角川ヘラルド映画は急遽上映館を増やすなど異例の対策をとった。
久米田康治との関連[編集]
「さよなら絶望先生」にて[編集]
上記の理由から『さよなら絶望先生』作中では、『ゲド戦記』と引き合いに出されることが多い。
また単行本第六集背表紙裏では藤吉晴美がアニメ映画版のパロディをやっている。
280話『時をかけるニート』にて、サブタイトルの元ネタとして採用されている。
「じょしらく」作品内にて[編集]
単行本弐巻特別版の付録「キャラ落語CD」に、「時そば」と絡めた久米田康治脚本の落語「時かけそば」が収録されている。