トロイメライ

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トロイメライ(とろいめらい)[編集]

ロベルト・シューマン(1810生-1856没)が作曲したピアノ曲。
トロイメライはドイツ語で「夢想」「夢をみる」という意味。そのため和訳として「夢」と表記される場合もある。

概要[編集]

現在のドイツにあたるザクセン王国出身の作曲家ロベルト・シューマンのピアノ曲集『子供の情景』(Kinderszenen)作品15の第7曲。1838年作曲。
有名なピアニストでもある妻のクララへ当てた手紙からの考察では、子供のための作品ではなく、大人(ロベルト)の視点から子供の情景を描いたものである。

第7曲「トロイメライ」は、シューマンのピアノ曲中もっとも有名であり人気も高い。そのため、ピアノのみならず各種楽器用の編曲も幅広く存在する。
中声部に複雑な和声進行をすることで幻想的な音響を形成するのはシューマンの楽曲によくみられる特徴ではあるが、その技巧が、トロイメライの曲想とも一致していて最も効果をあげた作品として高く評価されている。

日本に伝わったのは昭和期で、日本人初の国際的演奏家として知られるピアニストの松浦豊明(1929~2011)やヴァイオリニストの諏訪&ruby(ねじこ){根自子};(1920~2012)が紹介したのが初といわれる。
戦後になってからは映画『男はつらいよ』シリーズの名物でもある車寅次郎の劇中夢でよくこの曲が使用されたことから「夢」を象徴する音楽として普及していった。
こうした影響からか、シューマンと妻のクララの絆を描いたドイツ映画も原語タイトルは“Fruehlings sinfonie=春の交響曲[1]"であるが、日本版タイトルは『哀愁のトロイメライ クララ・シューマン物語』となっている(劇中でトロイメライを弾く場面はある)。

久米田康治との関連[編集]

さよなら絶望先生 作品内にて[編集]

10話では、風浦可符香が自作の歌詞をつけて唄っている。
最終話にて絶望少女達が残された風浦カフカの記憶として可符香がつけた歌詞を歌っている。また、新たな3番の歌詞によって『さよなら絶望先生』の物語全体が締め括られている。

アニメ版さよなら絶望先生 作品内にて[編集]

第二期第01話では久米田先生作詞の『トロイメライ』を風浦可符香役の野中藍熱唱。その予想以上のクオリティの高さを新房監督が絶賛、当初は10秒程度だった歌の時間を再編集をして大幅に延長し、間延びする尺よりも歌の魅力を取るという普段はしない演出になった。このため、予定していたCパートがカットされている。
この延長により原作分では足りなくなった歌詞は久米田先生が追加で書き下ろしている。この歌詞追加の経緯について久米田先生は、単行本第十二集巻末紙ブログで「甘い汁をすするべくトロイメライを作詞した訳だが」とさらにネタにしている。
この「久米田版トロイメライ」は「俗・絶望劇伴撰集」にも収録されている。

また、アニメ第三期では大浦可奈子が登場する際には、なぜかピアノ版のトロイメライが流れる演出になっている。このピアノ版のトロイメライは「懺・絶望劇伴撰集」に収録されている。

かってに改蔵 作品内にて[編集]

第128話にて、児童館閉館時の音楽として言及されている。

アニメ版じょしらく 作品内にて[編集]

第八席Bパートにて、BGMとして用いられている。

  1. ロベルト・シューマンが1841年に発表し、出世作となった第1番交響曲のこと。