冥王星

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冥王星(めいおうせい)[編集]

太陽系のdwarf planet(和訳「準惑星」)であり、trans-Neptunian object(略称TNO。直訳は「海王星以遠天体」だが、現在は「太陽系外縁天体」と呼称)の代表例となる天体。
TNOの中でも、海王星軌道の影響を受けるエッジワース・カイパーベルト内にあるため、エッジワース・カイパーベルト天体として分類される。
地球から遠く、大きさも月より小さいため現在の望遠鏡観測ではその詳細の多くが不明。2015年1月~2016年1月に探査機「New Horizons」によって観測が行われており、2016年10月~12月にそのデータの受信及び解析が行われる予定。


発見[編集]

1916年にアメリカの天文学者のパーシヴァル・ローウェルによって存在の予測が発表され、それに基づいて観測したクライド・トンボーによって1930年に発見された。
海王星の外周天体として最初に発見された(加えて、『はじめてアメリカ人の学者が発見できた惑星』という点が政治的に大きな意味を持っていた)経緯から太陽系第9惑星として長らく認識されてきた。

準惑星[編集]

後年の観測で海王星軌道外縁のエッジワース・カイパーペルト内に小惑星が多数発見され、さらにエッジワース・カイパーペルトの外側に位置する散乱円盤内に冥王星より大きいとされる小惑星エリス等が発見されたことなどから、太陽系の研究者からはその定義に疑問が挙がっていた。
こうした小惑星と共に太陽系の惑星に入れるかどうかの議論の結果、2006年8月24日にIAU(International Astronomical Union(国際天文学連合)の略称)の総会で惑星の基準が定められた。当初の基準は以下の2点だった。


1.球形となるのに十分な質量を持っていること。
2.恒星を巡る軌道を取っていること。


しかしTNOでは、この条件に当てはまる天体が多数発見されており、今度数十個単位で惑星が増えることとなってしまうため、3つ目の条件が追加された。


3.その軌道周辺で他の天体を一掃していること。


冥王星はこの3つめの基準から外れたため、惑星から除外されることとなった。
この決定で長年の認識が覆された事への影響も少なからず、特に発見者の国でもあるアメリカでは愛着が強く、英語名である「pluto」が、「=降格」を意味する2006年の流行語にもなった。
(なお、冥王星の惑星からの降格に最も難色を示したのはアメリカ人の天文学者だが、惑星から外すのに最も積極的だったのも実はアメリカ人の天文学者である。それだけこの問題に真剣だったのだと思われる)


惑星から除外された冥王星は、他の同規模の小惑星とともに新カテゴリである「準惑星」に分類されることとなった。[1]


(当初は「矮惑星」と報道されたが、日本学術協会で「準惑星」と呼ばれることが制定された。)


しかし現在では、冥王星を含むTNOに存在する準惑星をメインベルト(火星と木星の間にある小惑星帯、別名アステロイドベルト)の準惑星(ケレスだけだが)と区別するため、TNOに存在する準惑星を総称し、「Plutoid(冥王星型天体)」と分類することとなった。

久米田康治との関連[編集]

さよなら絶望先生との関連[編集]

準惑星が当初「矮惑星」という言葉で報道された際に、69話などでネタになっている。
また、映画館や劇場に星座など天体の名前をつけることが多いことから、作中に登場する映画館に「冥王座」という名前を度々使用している。

  1. 準惑星の基準は、1.惑星の基準1・2に該当すること、2.惑星の基準3に該当しないこと、3.その星自体が他の星の衛星ではないこと。