大きなお友達

提供: 久米田康治ワールド Wikiサイト
ナビゲーションに移動 検索に移動


大きなお友達(おおきなおともだち/おっきなおともだち)[編集]

大きなお友達(あるいは大きいお友達)とは、本来は子供向けに制作されたコンテンツに夢中になる大人(≒オタク)を揶揄したもの。
つまり「大きなお友達」とは、俺たち、私たちのことです。


概要[編集]

大きなお友達とは…?[編集]

遊園地などで休日に開催されるヒーローもの・戦隊ものの特撮ショーや着ぐるみショーにおいて、いい大人の参加者ことを「大きなお友達」と皮肉ったことに由来する。これは、司会者が子供のお客さんに対して「よい子のお友達」「小っちゃなお友達」などと呼びかけていたのを捩ったもの。
「大きなお兄ちゃん」「大きなお姉ちゃん」なども同義語である。ネットスラングでは「大友」と略されることもある。


本来のターゲット層以外に作品が受けてしまう状況というのは、1980年代にも少女向け作品であるはずの『魔法のプリンセス ミンキーモモ』に夢中になる男性オタクや、本来は少年向け作品であるはずの『鎧伝サムライトルーパー』がいわゆる腐女子に大人気となってしまう現象などなど散見されていたが、顕在化したのは1990年代になってから。『美少女戦士セーラームーン』の関連イベントにおいて、水野亜美役を演じた声優・久川綾が、詰め掛けたオタクのことを皮肉って「大きなお友達もいます」と表現したことから有名となったとされている(⇒★>http)。


近年は、ライトなオタク層が拡大したことから、大きなお友達は遊園地のみならず、出演声優が参加するアニメ映画の初回の舞台挨拶やテレビアニメのファン感謝イベント、子供向けアニメを原作とするミュージカル作品などなど、子供向けのイベントや催しなどに子供たちに混じって参加している。大抵は成人男性であるが、仮面ライダーシリーズなどのイケメン主演者目当ての女性も増加している。いわゆる腐女子のみならず、子供連れのヒーローショーで保護者であったはずの母親が子供そっちのけで夢中になるケースもあるという。
大きなお友達の多くは、会場の後ろの席で大人しくしているが、中には子供たちを押し退けて前に行くおとなげない人もいる。そのため、子供連れの家族など一般の人達からの印象は決して好意的ではないことが多く、蔑視や偏見の対象となることが多い。また、マスメディア、とりわけテレビでは、その視覚的インパクトなどから彼らを典型的オタク像として批判的に報道される傾向がある。

高い購買力[編集]

しかしながら、折からの少子化で子供向け商品の需要や市場は縮小傾向であること、またオタク文化などのサブカルチャーもかなり一般層に定着してきていることなどから、キャラクター商品を展開する上で玩具メーカーやコンテンツメーカーなどは彼らの持つ高い購買力を無視にできない状態になっている。ある程度の可処分所得をもつ大きなお友達は、その資本力で金に糸目をつける「大人買い」をしたり、あるいは思い出をお金で買い漁ったりと、上客となる潜在的要素を持っていることから、むしろ積極的に大きなお友達を取り込もうとする傾向が起きている。結果として、子供向けアニメにおいてもファン層に大きなお友達を想定したものが多く、ポケモンシリーズの対象に「かつて虫取りに熱中した大人」の存在が潜在需要として想定されていたり、プリキュアシリーズなどは対象年齢に本来対象の幼女のみならず若年男子の存在が想定されているという。
また、「大きなお姉ちゃん」(いわゆる腐女子)の購買力も軽視できない規模であり、マンガやアニメの購買層で女性枠の大部分が腐女子であることも珍しくない。そこで出版社や各種製作会社では営業戦略を改めて見直し、戦略的かつ露骨に美少年キャラを登場させてカップリングをイメージしやすく演出している作品もある。この流れを意識したのかどうか不明だが、週刊少年ジャンプでは掲載作品の傾向が女性向けっぽくなってきているという指摘もある。これら営業戦略が奏功した例として『機動戦士ガンダムSEED』や『テニスの王子様』、『NARUTO -ナルト-』などが代表例といえるだろう。

久米田康治との関連[編集]

かってに改蔵 作品内にて[編集]

さよなら絶望先生 作品内にて[編集]

大きなお友達行為への皮肉としては、140話にて、ヒーローショー司会のバイトをしていた大草麻菜実が「おっきなお友達も元気かな」と客席に呼び掛けているところへ木津千里が 『いい齢して来てんなよキモオタ。』 と字幕をあてるという直球勝負でネタにされている。その他、「大きなお友達に合わせたらほとんどのアニメが深夜かU局になります」(245話)と取り上げる一方で、「少子化でも大きなお友達のおかげで番組制作費が賄えるのです」(250話)と業界の内輪事情も代弁している。
一方で藤吉晴美にもこうした大きなお友達的行動が見られることがあり、52話では、木津千里が同行するという前提のものでテニプリミュージカルの切符を2枚手配していた。


なお、作品が本来の対象層から若干外れているという現象は、本作『さよなら絶望先生』についても当てはまるらしく、279話『釣れ釣れ草』にて、掲載誌が少年誌なのに「文字を大きくしてくれというリクエストが寄せられた」ことが取り上げられ、絶望先生ファン層の高齢化を指摘されていた。