24話『生八ツ橋を焼かねばならぬ』
24話『生八ツ橋を焼かねばならぬ』
(なまはつはしをやかねばならぬ)[編集]
三島由紀夫の小説「金閣寺」
「金閣を焼かねばならぬ」より。
1950年に起きた金閣寺放火事件を題材に書かれた小説でもある。
「生八つ橋」は、言わずと知れた京都の和菓子。
作品情報[編集]
2005年10月19日発売、週刊少年マガジン47号に掲載。
P50(単行本時追加ページ)[編集]
扉絵[編集]
切り絵は冬装備の可符香。背後は京都の町並みを意識している。 四隅は右上と左下に八つ橋。
皇帝ペンギン[編集]
石燈籠の穴。
P51[編集]
全身絵[編集]
日塔奈美のカバンのネーム「一澤帆布堂」[編集]
一澤帆布工業株式会社。 京都市東山区にある布製かばんのメーカー。 2001年に発生した相続をめぐるトラブルにより製造が停止していた。
1コマ目[編集]
背景の三重塔[編集]
清水寺の三重塔。ここではベタ塗りだが、本来の色は赤色のため、秋に訪れると紅葉と重なり美しい。 後ろの方には京都タワーが。
3コマ目[編集]
舞台あらし禁止 清水寺[編集]
- 舞台荒らし
- 漫画「ガラスの仮面」で主人公北島マヤは端役をやらせても主役を食ってしまうため「舞台荒らし」と呼ばれた。
- 清水の舞台
- 清水寺本堂にある舞楽などを奉納するための舞台。江戸時代には身投げの名所とされ、「清水の舞台から飛び降りる」という成句で知られる。
大黒天[編集]
七福神の一柱、『大黒天』。食物・財福を司る神として知られる。 元々はヒンドゥー教のシヴァの憤怒の化身だった。
P53[編集]
2コマ目[編集]
コマ右下の男子生徒[編集]
『ドラえもん』に登場するジャイアン。
「俺のものは俺のもの、お前のものは俺のもの」という名言がある。
ぶぶ漬 カエレ[編集]
歴史的に多くの権力者と所縁があり、現在も観光都市として知られる京都はその言葉使いにも独特な含みがあるものが多いことで知られている。
地理的及び歴史的にも様々な身分や立場の人と接する機会が多い背景ゆえ、まず会話でのトラブルを回避する京都人の知恵によるものといわれている。そうした京都弁特有の間接的表現に翻弄される人も多く、しばしば「意地悪」「したたか」と評されてしまうこともある(逆に京都人の感覚では直接的な言い回しはキツイと感じるわけである)。
「ぶぶ漬」はお茶漬けのことで、これには「(食べる前に)早く帰って欲しい」とのいう意が込められており、京都弁の特徴を示す代名詞としてよく用いられる。
起源はとある商家であまり長居してほしくない客人に勧めたところ、「そんな粗末なものが食えるか」と怒って帰った事からといわれている。
他にも京都弁の裏は深く、特に断ったり否定したりする場合の言い回しには注意が必要。
ちなみに上方落語に(京の茶漬)というネタがあり、三代目桂米朝師が廃れていたのを復活させて広めたことから全国的に知られるようになった。
特に故三代目桂文我師や桂春若師(三代目桂春團治門下)の演ずるこのネタは落語通にかなり絶賛されている。
どんつきどすえ 京都府[編集]
主に舞妓さんが使う京都弁。 意味は「行き止まりです」。
3コマ目[編集]
地主[編集]
清水寺には地主神社があり、縁結びで有名。そのためコマの下方には「良縁祈願」「えん×むす」とある。
えん×むす[編集]
チャンピオンで連載していた、瀬口たかひろの『漫画恋愛出世絵巻えん×むす』
4コマ目[編集]
音羽の滝[編集]
京都 清水寺の名前の由来となっている小滝。
上方落語の(はてなの茶碗)の冒頭に出てくる。
余談になるが、現在講談社のある一帯にはかつて「音羽の森」があった。
6コマ目[編集]
袋小路さん[編集]
京都では通りの名前に~小路(一例を挙げると押小路、姉小路、錦小路、綾小路など)がついてるのが多いので、いかにもそれらしい地名である。
P54[編集]
2コマ目[編集]
梅山堂(ばいざんどう)[編集]
京都に実在する食堂兼みやげ物店。清水寺山門前にあり、修学旅行などの大規模団体客にも対応するため第一~第三営業所までが集中して林立しており、最大で約800人近くの人員を収容できる。そのため京都に修学旅行で来た学生は必ずと言っていいほどこのお店に来ている(筈)。
作中でも2コマ目に1号店、4コマ目に2号店、6コマ目に3号店があり、それぞれの店構えも実在の店舗によく似せて描かれている。
余談だが、京都及び関西方面の学生は一般的な例だと小学生で伊勢、中高生では長野、東京、または広島や九州方面に行くのが多いそうである。
看板「ウジカラー」[編集]
富士フイルム社のブランド“フジカラー”からと思われる。京都の宇治にもかかっている。
3コマ目[編集]
シャツの「たわわ」[編集]
京都タワーの開業40周年にて作られたマスコットキャラクター「たわわちゃん」。
京都タワーのサイト
大文字高校[編集]
夜の山肌に文字や鳥居、船の形に火が浮かび上がることで有名な京都の盆行事「大文字・五山送り火」からと思われる。
東山如意ヶ嶽に灯される大の文字が有名なことから大文字とよく呼ばれているが、大の字の意味や由来、発祥の時期や経緯などについてはなぜか朝廷にも詳しい記録が存在せず謎となっている。地球温暖化にささやかながら一役買っている。
なお、「大文字焼き」は現在では俗称であり京都の人々は好まない呼び方らしいのでご注意。
5コマ目[編集]
ここで盛り上がり[編集]
待ち合わせ場所が代々木、後ろの背景の都庁らしき物から鑑みるにおそらく新宿中央公園あたり? 髪型からすると、妄想相手は小節あびる?
6コマ目[編集]
天下一[編集]
京都発祥のラーメンチェーン店「天下一品」
議定書アリマス[編集]
気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書のこと。
地球温暖化の原因となる温室効果ガスなどについて、先進国での削減率を1990年基準として各国別に定め、共同で約束期間内に目標を達成することを約束するための議定書。
議定書がある理由はここが京都だから。
P55[編集]
1コマ目[編集]
店「おほ」[編集]
抹茶 おたべ ワラビ[編集]
京都で有名な食べ物たち。 おたべは粒あん入り生八つ橋の商品名。
4コマ目[編集]
店「八ツ橋 西」[編集]
6コマ目[編集]
糸色望「下見もせずにいきなり本番を!」[編集]
久しぶりのストレートな下ネタ。
8コマ目[編集]
精華大学 アニメ まんが[編集]
京都精華大学のこと。
美術学部マンガ学科、表現研究機構マンガ文化研究所があることで知られる。
六田登や冨野由悠季、竹熊健太郎などを擁している。
あぶらとり紙[編集]
京都の土産屋ではあぶらとり紙がおいてあることが多い。
店「 天」[編集]
9コマ目[編集]
藤吉晴美「そうか スレッガー中尉はその事を言いたかったのね ミライさんは恋の下見をしてなかったのね」[編集]
『機動戦士ガンダム』に登場した人物とそのやりとりから。
中立地区のサイド6で再会した過去の婚約者・カムランとのわだかまりから判断が偏狭になっているミライにスレッガーが平手打ちをして諭したことがきっかけで、スレッガーに情熱的で世慣れた男気を見たミライは仄かな好意を抱くようになったが、スレッガーは大人の対応でそれをやんわりとかわす。
ミライ少尉。人間、若いときはいろんなことがあるけど、今の自分の気持ちをあんまり本気にしないほうがいい。
親譲りのエリート文民でもあるカムランのミライに対する想いは確かで[1]、彼なりにホワイトベース隊を支援するが、意思とは無関係に戦いに巻き込まれ、戦場を生き抜いてきたミライの価値観は変化しており、彼女にとっては戦争を避ける立場のままでいるカムランの愛情は虚ろにしか感じられなくなっていた。そしてミライは互いの関係に結論を出す。
詳しくはテレビシリーズの第34話~第36話、映画版では『めぐりあい宇宙』をご参照下さい。
余談ながら、軍人と民間人との恋愛と別離という構図においてはガルマ・ザビとイセリナ・エッシェンバッハとのケース(TVシリーズ第11話を参照)も同じであるが、こちらは相思相愛で下見なく前のめりであったためか、愛と情念に徹した性格とその行動、顛末はミライとカムランのそれとは真逆であった。
富野監督も行き急ぐが如く激情に逸る有り様は好まなかったのか、ガルマとイセリナのエピソードは劇場版では哀しいことに全てカットされている。
P56[編集]
2コマ目[編集]
バス「はんなり交通」[編集]
京都弁で優雅、華麗という意味。
4コマ目[編集]
旅のしおりの阿修羅像[編集]
阿修羅像といえば奈良の興福寺のものが有名だが、京都の妙法院(三十三間堂)にもある。共に国宝。
ちなみに京都の阿修羅像は忿怒系といわれ、奈良の像より恐い顔をしている。
6コマ目[編集]
糸色望「一つの旅でABロードを越える分厚さに!」[編集]
リクルートが発行している旅行情報誌「ABロード」。 海外旅行のための知識に溢れている。
野天満宮 参拝(20分)[編集]
北野天満宮は学問の神様『菅原道真』が祀られていることで有名。そのため、大学受験を控えた受験生が参拝するため、新春初詣の参拝者数はトップクラス。修学旅行でも定番スポットの一つになっている。
とうふカフェ[編集]
北野天満宮にある豆腐や豆乳を利用した料理で埋め尽くされたTOFU CAFE FUJINO。
六本木ヒルズにも入っている。
京とうふ藤野
P57[編集]
2コマ目[編集]
茶店の看板「一(ハジメ)」 のれん「一茶屋」[編集]
一(ハジメ)はコカコーラボトラーズから販売されている緑茶の商品名。
さらにのれんで江戸時代後期の俳人・小林一茶をかけたものと思われる。
4コマ目[編集]
美咲[編集]
女優の伊東美咲。
趣味が茶道であることからの繋がりか?
6コマ目[編集]
寺院[編集]
有名な金閣。正式には鹿苑寺の舎利殿を指す。
Wikipedia詳細
7コマ目[編集]
像[編集]
平安中期の僧である空也(903~972)の像。
まだ仏教が一部の限られた人々のものであった頃、行者として諸国を順歴して民衆に浄土の教えを説いて廻ることを決意。
このことから後に「阿弥陀聖」、「市聖」と呼ばれ、民間浄土教の祖として尊ばれるようになった。
作中の像は鎌倉時代に制作され、現在は京都の六波羅蜜寺の所蔵(重要文化財)。
念仏を唱える口から六 体の阿弥陀が現れたという伝承を形にした彫刻である。
P58[編集]
1コマ目[編集]
京都検定模試 10/8[編集]
2004年から行われている京都・観光文化検定のこと。 京都の知識や歴史、文化などを試験する。
4コマ目[編集]
エロリンQ[編集]
ありそうな名前の18禁サイト。『かってに改蔵』第270話『おとうさんの思い出』にも出てきた。
元ネタは俳優の山本太郎の項目参照。
ディスプレイの上に「ema」[編集]
Apple社のコンピュータ「eMac」。画像はGoogleのイメージ検索を参照。
P59[編集]
1コマ目[編集]
みんなの京ぽん[編集]
京セラのPHS端末、AH-K3001Vの愛称。 Opera搭載により、パソコン環境と同じようにサイトの閲覧をすることができる用になった機種。
5コマ目[編集]
ウェディングピーチ[編集]
アニメ『愛天使伝説ウェディングピーチ』のこと。
プリ 萌[編集]
アニメ『シスター・プリンセス』か『ふたりはプリキュア』と思われる。
8コマ目[編集]
任天 レボリューション[編集]
任天堂の据え置き次世代ハードウェアの仮称。
(2006年4月28日に正式名称を「Wii」として発表した)
ちなみに、任天堂は京都発祥の企業で、本社も京都市にある。
P60[編集]
1コマ目[編集]
葬儀場「ふれいず会館」 花輪「佐賀県」「ゴヂラ」「和彦」「ガッツ」[編集]
新條まゆの漫画『快感・フレーズ』より。
花輪のうち「和彦」は『ちびまる子ちゃん』の花輪くんのフルネーム。あとの三つは若手芸人のはなわにまつわる事。
佐賀県 ブレイクのきっかけとなった、佐賀県を皮肉をいり混ぜながらコミカルに歌った曲
ゴヂラ ものまねレパートリーの一つ、松井秀喜の愛称から
ガッツ ガッツ石松のこと。はなわのCDのタイトルで『ガッツ石松伝説』がある
5コマ目[編集]
糸色望「火力はどのくらいですか?」
係員「従来の2倍です」[編集]
一般に、火葬炉の温度は800~1000度といわれている。
他には、陶芸窯が最高で1500度くらい、溶鉱炉が2000~2200度となっている。
P61[編集]
1コマ目[編集]
墓「竜崎家之墓」[編集]
漫画『DEATH NOTE』でLが名乗った名前(本名とは違う)。
3コマ目[編集]
灰をエアーズロックに・・・[編集]
「世界の中心で、愛をさけぶ」から。
6コマ目[編集]
きょとう大学病院[編集]
京都大学医学部附属病院に山崎豊子原作の医学界ドラマ『白い巨塔』を合わせている。
P62[編集]
2コマ目[編集]
老婆「ここは三途の川の川床 京都っぽいだろ」[編集]
京都の夏名物である鴨川の川床。
川の上に川床を作り、そこで涼みながら料理などを楽しむ趣向。
P63(単行本時追加ページ)[編集]
木津千里と藤吉晴美が修学旅行の旅のしおりを作っている様子。
旅のしおりは「沖縄用」になっている。
また今回、藤吉晴美は製本だけではなく挿絵も描いている。
義務[編集]
今話の常月まとい[編集]
P57 6コマ目[編集]
P60 6コマ目、糸色望の遺影の横の遺影[編集]
お葬式も一緒です。
今話のパンチラ[編集]
P58 6コマ目 画面の中[編集]
今話の皇帝ペンギン[編集]
P50 扉絵[編集]
石灯篭に。
P56 2コマ目[編集]
バスの中の座敷童様(小森霧)の横
P57 1コマ目[編集]
かゆいところ[編集]
P60~61[編集]
糸色望は蔵井沢の実家でも現住の東京でもなく、わざわざ京都で葬儀や墓所を予定しようとする辺りからしてかなりの京都好きなのかも知れない。
深読みすると、毎年本番の修学旅行には行かない(多分引率が面倒だからと思われる)絶望先生は今年の旅行先が沖縄に変更された事を不服に思っており、それで風浦可符香に調査を頼み下見名目で行きたい京都へ行ってしまおうと目論んでいたとも推測できる(何事にもネガティブなだけに陽気な場所は好まないのでしょう)。
また、木津千里を下見に付き合わせたのは、結婚を迫る彼女に対する先生なりの妥協案だったのだろうか。
その後、111話『一見の條件』で実際に絶望先生が独りで京都へ旅行している。(その時常月まといが一緒についていったか否かは不明である。)
P58の2コマ目[編集]
絶望先生の一人称が「ボク」になっている。
P56の2コマ目、P57の1コマ目[編集]
皇帝ペンギンの隣に、小森霧がいる。学校は大丈夫なんでしょうか?
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久米田康治ワールドWikiサイト掲示板
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- P.62 9コマ目 小節あびるの左目に眼帯がない -- K卓志 &new{2007-04-15 18:24:17};
- P58の2コマ目で絶望先生が自分を「ボク」と言ってます。すごくめずらしいと思うのですがどうでしょう -- 秋穂 &new{2007-08-06 14:10:39};
- P59の5コマ目の『プリ』ですが「ふたりはプリキュア」ではないでしょうか、谷間ゆり役及び雪城ほのか役が同じ声優ですから。 -- キハちたん &new{2007-11-05 10:58:20};
- どんつき,は突き当たりのことです. -- &new{2008-06-20 (金) 04:41:30};
- 八ツ橋は焼いたのもあります。ってか、焼いたほうが本家。味は…… -- &new{2009-11-23 (月) 01:15:21};
- P61の救急車のナンバープレートが、さりげなく99…(笑 -- -- &new{2010-02-16 (火) 00:05:55};
- 千里は初めて望を殺しかけて、最初で最後の謝罪をしています -- &new{2010-07-05 (月) 14:01:31};
- comment
- ↑ カムランは初代TVシリーズの14年後を描いた『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』にも登場し、「ミライ(この当時で既婚)に生きていてほしいから」との理由から身の破滅をも覚悟した方策で地球連邦軍のブライトを支援しており、一途で健気な男気を見せた。