「二十七日目/台無屋」の版間の差分
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二十七日目/台無屋 (だいなしや)[編集]
タイトルの元ネタにおいて落語では「屋」のつく演目はとても多いが、最も近いもので上方落語の『代書屋』だろうか。
『代書屋』は昭和10年代に4代目桂米團治が副業として代書人(現在の行政書士のルーツ)を営んでいた経験を基にして創作し、以降人気演目となって東京にも伝わっている。
公文書から手紙まで代筆を請ける代書屋のもとに、自身の履歴書作成を依頼する男が現れた。口述筆記で文書作成に取り組むが、男はプライベートのどうでもいいことばかり事細かに話すので文書がとめどなく支離滅裂な内容になってしまう。
作品情報[編集]
2011年10月7日発売、別冊少年マガジン11月号に掲載。
P32[編集]
扉絵[編集]
着物がはだけた姿で物憂げに寝そべり、単行本参巻を持つ暗落亭苦来。
今回は単行本第参巻発売記念カラー(雑誌掲載時のみ)。
P462(雑誌掲載時のみ)[編集]
単行本第参巻の案内。
P33[編集]
2コマ目[編集]
魔梨威「やっぱりさんまは めぐろにかぎる」[編集]
古典落語『目黒の秋刀魚』より。
オチを説明するのも無粋であるが、噺でいう江戸時代の目黒は、徳川家の鷹狩専用地[1]で海岸地帯から遠い郊外地であるにも関わらず、魚と結び付けてしまっているという倒錯が噺のサゲ(落ち)として成立している所以である。
さよなら絶望先生でも、112話と244話でも『目黒のさんま』ネタが扱われている(落語の噺の内容に関しては、各話の解説も参照のこと)。
4コマ目[編集]
観客席[編集]
画が小さいが、磯野家の面々のシルエットになっている。
頭の形から右二番目:磯野波平、右四番目:フグ田サザエ、左端:磯野ワカメに見える。
P34[編集]
6~7コマ目[編集]
苦来の演目「寿限無」[編集]
オチを説明するのも無粋であるが、「寿限無」とは読んで字の如し、「五劫の擦り切れ」とは仏教における悠久の時間単位「劫[2]」が五回繰り返して擦り切れるほどの永い時を意味し、「海砂利水魚」とは海の砂利や水、魚は取りきれないほどの豊穣を意味し、「水行末」「雲来末」「風来末」は水、雲、風の往来は果てしないことを意味する。
噺においては勿論、この長い名前をかまずに一気に言うくだりがヤマ場であるが、これを言い終わった後に本来のオチがつく。また、名前に含まれるそれぞれの語句の意味を理解するか、ひとまとめのネタとして理解するかで反応にも変化が生じるものと推察される。こうした今昔の言語感覚の相違を鑑み、現代風に再構築したのが本作のキャラCDにある『二次限無』といえる。
この噺の他にも、長いフレーズを一気にしゃべり倒す『ん廻し(田楽食い)』や、噺の中で登場する講釈師が自前の講談を熱演する『桑名船(上方落語では『兵庫船』)など、演者の一気喋りがヤマ場として発揮される噺があるが、いずれもヤマ場のあとに別な形でオチがつく筋になっている。
「寿限無」に関しては、六日目でも触れられている。
P35[編集]
暗落亭苦来の全身絵[編集]
貼り紙「人生、晴れ時々大荒れ」[編集]
元は2011年の『鳥人間コンテスト』にて飛行中のトラブルを乗り越えて優勝した東北大学の中村拓磨操縦士の発言から。
俺の人生は晴れ ときどき 大荒れ いいね!いい人生だよ
今回は突然の手足口病発症で療養生活に入った久米田先生の近況を思わせる。
4コマ目[編集]
魔梨威「もう そんな奴らは 死んでいいよ!」[編集]
芸人としての力量を計るような趣旨ではないが(芸の質の優劣を客の質に転嫁するような物言いは当然の事ながら説得力がないので)、噺家の世界の隠語では客を「(お金の意から=)キン」と言い、これに転じてよく笑う客を「アマキン」、なかなか笑わない客を「セコキン」と言う。
反応が悪いセコキンの場合だと演者の側もノリが悪くなりやすいが、過剰反応しやすいアマキンの場合でも演者が上手にペースをつかみきれず、芸の見せ方に悩んでしまうこともあり、必ずしも嬉しいばかりではないようである。
5コマ目[編集]
木胡桃の後ろのポスター[編集]
P36[編集]
5コマ目[編集]
手寅「チャイコフスキーとか拍手のタイミング難しいし‥‥‥」[編集]
交響曲第6番ロ短調「悲愴」が代表的。
最終楽章となる第4楽章が消え入るように終わるため、指揮者がタクトを置いていないにも関わらず拍手が起こる場合が多い。さらに早い場合では、終結部の演奏中に発生してしまう場合もある。また、第4楽章と違って第3楽章が勇壮に終わるため、第3楽章終了時に拍手が起こる場合もある。
チャイコフスキーの作品では他にも、交響曲第5番ホ短調の最終楽章(第4楽章)のクライマックス直前の非常に盛り上がった所に全休符があるため、ここで間違えて拍手を入れてしまう聴衆もいる。
そのため、クラシックのコンサートに行く前は演奏される曲の予習をしておき、拍手のタイミングを覚えておくことが無難である。
P37[編集]
2コマ目[編集]
チケット「WILD TIGERS」[編集]
阪神タイガースと、アニメ『TIGER & BUNNY』の主人公ヒーローのワイルドタイガーの捩り。
3コマ目[編集]
ユニフォーム「Drug Ons」[編集]
中日ドラゴンズと、上記の『TIGER & BUNNY』に登場するヒーローの一人のドラゴンキッドの捩りか?
ロゴは明確に「Drug」と「On」に分かれ、かつ注射器まで描かれているのが見ようによっては危ない感じであるが、あくまで薬局チェーン店の球団と思いたいところ。
6コマ目[編集]
応援幕「ワイルドに吠えるぜ!」[編集]
上記のワイルドタイガーの決め台詞。
8コマ目[編集]
ペンギンの置物[編集]
アニメ『輪るピングドラム』に登場するペンギン。
9コマ目[編集]
苦来「でも点は入らないわチャンスも少ない 中日の試合とかウエーブするタイミングが難しいよね」[編集]
近年の中日ドラゴンズの試合は投手戦が主体になっている傾向から。投手成績はトップクラスを誇る一方で打撃成績は2010年はチーム打率、平均得点とも12球団中11位、2011年10月現在のチーム打率は2割2分台で12球団中最下位、平均得点も昨年の3.74から2.9点台に下がっている。抑え投手の双璧である岩瀬仁紀、浅尾拓也は球界随一の実績を持つ花形選手でもあるが、ボクシングや格闘技の場合よろしく打ち合う見せ場も増えないと試合が盛り上がりにくいのも道理である。
中日ではシーズン途中で優勝圏内の順位にも関わらず2011年度を最後に落合博満の監督契約更新をしない旨を公式発表したが、理由のひとつには観客動員数の減少があるという。[3]
P38[編集]
コマ目[編集]
P39[編集]
2コマ目[編集]
マガジン裏表紙「第四次落語戦*」[編集]
虚淵玄の小説『Fate/Zero』Vol.1「第四次聖杯戦争秘話」(TYPE-MOON刊行版[4])の表紙イラストのパロディ。
同P・7コマ目、P42・7~8コマ目、P43・1コマ目、P44・6~7コマ目も同様。
イラストに対応しているキャラクターは以下のとおり。
~Fate/Zero | ~じょしらく |
CENTER:セイバー | CENTER:蕪羅亭魔梨威 |
CENTER:アイリスフィール・フォン・アインツベルン | CENTER:暗落亭苦来 |
CENTER:久宇舞弥 | CENTER:防波亭手寅 |
CENTER:言峰綺礼 | CENTER:空琉美遊亭丸京 |
CENTER:ウェイバー・ベルベット | CENTER:波浪浮亭木胡桃 |
『Fate/Zero』は2011年上半期に講談社系列の星海社より文庫版が連続刊行された[5]。
また、2010年10月よりアニメの放送が開始されている。
久米田作品出演声優では、改蔵声優の石田彰が雨生龍之介役で出演している。
追記:2012年4月よりアニメ第2期が放送されており、絶望声優の高垣彩陽がシャーレイ役で出演している。
なお、アニメ化以前に発売されたドラマCD版には、改蔵声優の徳本英一郎がアサシン役で出演している。
3コマ目[編集]
魔梨威「は・・・・・・はかまが・・・ はかまがしましま!」[編集]
糸色望の服装のこと。
書生スタイルの望がはく袴は労働着としてのものであり、落語や講談では正装として袴をはくのが通例となっており、両者の趣は当然違う。本来の着物の位置づけでは正装の袴は縞柄が正式であり、略式である無地の袴のほうが書生スタイルらしいが、そうしたギャップが笑いのツボにはまったと考察するのは穿ちすぎだろうか。
P40[編集]
2コマ目[編集]
丸京「ヒーローの変身途中に 攻撃するようなもの!!」[編集]
変身ギミックとグッズにこだわりたい玩具メーカーの意向が強く絡むと生じてしまいやすいお約束にして禁忌。同義に「合体ロボの変形合体中の攻撃禁止」もある。『かってに改蔵』第243話でもネタになっている。
逆にこうした約束事にこだわっていないような場合、敵のいる場所では変身しない『スパイダーマン』『バットマン』『デアデビル』『月光仮面』『スーパージャイアンツ』や、敵の攻撃圏外まで一旦回避してから変身する『風雲ライオン丸』『快傑ズバット』、敵に攻撃させる隙を与えず迅速かつ簡潔に変身する『宇宙刑事シリーズ』『ハルク』『牙狼』、服を脱いだ以外は変身前と変わらない『スーパーマン』『ロボット刑事』、人間ではないので変身しない『特捜ロボ ジャンパーソン』『電人ザボーガー』『マグマ大使』など、それなりに多様性がある。
4コマ目[編集]
文机の上の日本人形[編集]
『TIGER & BUNNY』のヒーローの一人であるブルーローズの髪飾りと髪型。
P41[編集]
1~3コマ目[編集]
餅つきをする木胡桃と魔梨威[編集]
作中と同様に、餅をつく合間に餅を湯で湿らせる動作でボケをかませる展開は『ドリフ大爆笑』のコントにもある。
それにしてもキグちゃん、意外に力持ちです。
7コマ目[編集]
貼り紙「じょしらく3巻発売中」[編集]
10月7日発売。よろしくお願いします。
P42[編集]
コマ目[編集]
P43[編集]
1コマ目[編集]
貼り紙「コロニーデストロイヤー」[編集]
「機動戦士ガンダムAGE」に登場する敵勢力「UE[6]」のMS型兵器「ガフラン」が使用する巨大兵器「コロニーデストロイヤー」のこと。
コロニーに致命的なダメージを与える程の威力を持つ戦略兵器で、第一話終盤において、主人公たちが暮らすコロニーがこの兵器によって攻撃された。
P44[編集]
2コマ目[編集]
文机の上の日本人形[編集]
他の『TIGER & BUNNY』の背景ネタと併せて、前述のブルーローズの正体であるカリーナ・ライルの髪型か。
欄外[編集]
今月はいろいろありましたが、なんとか締め切りのタイミングに原稿は間に合いました(汗)[編集]
久米田康治が手足口病発症のため、週刊少年マガジンではさよなら絶望先生が休載になるアクシデントが発生した。本作では無事掲載となったものの、時期的な理由なのか時事ネタは少なめ。
P475 楽屋雀の巣 じょしらく通信 ファンページ(雑誌掲載時のみ)[編集]
義務?[編集]
今話の覆面落語家[編集]
P39の2コマ目[編集]
マガジン表紙の中。
かゆいところ[編集]
P39の1コマ目[編集]
『かってに改蔵』、『さよなら絶望先生』でも登場した漫画家が初登場。
改蔵の時は「近所の売れない漫画家」だったが、上の二作品がアニメになったりしたので、「売れない」がなくなっており、ちゃっかり昇格している。
P39の2コマ目[編集]
マガジン表紙グラビアが信者のおばさんになっている。
幻のアシスタント・山下が久々に姿を見せている。